研究課題/領域番号 |
21K18009
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
秋田 直繁 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (10708415)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メディカルデザイン / 口腔ヘルスケア / プロダクトデザイン / デザイン評価 / フレイル予防 / 予防医療 / 行動変容 / デザインエンジニアリング / 口腔ヘルスケアデザイン / 予防歯科 / 口腔ケア / ヘルスケアデザイン |
研究開始時の研究の概要 |
近年、口腔の健康が全身の健康に影響することから、予防歯科の重要性が指摘されており、オーラルフレイル予防研究や口腔ケア製品の開発が推進されている。しかし、既存品は要介護者や口腔の健康の自己関心度が高い人向けのものが多く、自己関心度が低い人や歯周病の自覚症状がない人の意識改善には繋がらないという課題がある。そこで、学生の時期から予防歯科への関心を高め、動機づけを行い、効果的なセルフケアを促進するために、口腔の状態をモニタリングするツールと口腔ケア教育コンテンツを開発する。それらのツールを用いて評価実験を行い、口腔の健康に対する自己関心度を向上させるためのツールのデザイン指針を導出する。
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研究実績の概要 |
本研究は、自己関心度が低い人や歯周病の自覚症状がない人の意識改善のために、デザイン思考を用いて、口腔モニタリングツールをデザインし、それらのツールが生活者の口腔ケアに対する意識へ及ぼす影響を評価することで、口腔の健康に対する自己関心度を向上させるためのツールのデザイン指針を導出することを目的とする。 令和5年度は、口腔内細菌検出ライト付き歯ブラシの改良を行い、それを用いた口腔ケアの高度化に関する評価実験を実施した。 具体的には、本研究で開発した歯垢ライティング歯ブラシ(歯垢に照射すると歯垢の中に含まれるポルフィリンをピンク色に発色させるライトを内蔵した歯ブラシ)と白色LEDライトを内蔵した歯ブラシと市販の歯ブラシを被験者に使用してもらい、その様子を動画撮影することで、各歯ブラシの使用が歯磨きを行う際の姿勢に与える影響について比較分析を行った. また,3つの被験者グループに、それぞれ異なる種類の歯ブラシを一定期間使用してもらい、それらの製品の利用が歯磨きの習慣化や歯垢や歯石が溜まる場所を重点的に磨くような志向性を伴う行為の発生に影響を与えるかどうかに関して、アンケートを用いて主観評価を行った。 更に、どのようなユーザー層に歯垢ライティング歯ブラシや白色LEDライト歯ブラシのニーズがあるかについて、被験者にヒアリング調査を実施した。その結果、要介護高齢者や幼児の口腔ケアを行う際など他者の歯を磨く際に便利なのではないかという意見が多く得られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の実験の計画では、歯垢ライティング歯ブラシと市販の歯ブラシの2つを用いた実験を行う予定であったが、ライトの特性の違いによる比較調査を行う方がよいことに気がついたため計画を変更した。新たに白色LEDライト歯ブラシのプロトタイプを製作し、3種の歯ブラシを用いた実験を行ったため予定より調査に時間が掛かった。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度はOpenPoseという姿勢動作解析のソフトウェアを用いて令和5年度に実施した評価実験の動画データの詳細分析を行う。 また、カメラを内蔵したミラー型ディスプレイモニタを用意し、口腔内をディスプレイに映しながら歯磨きを行うことで、それらの製品の利用が歯磨きに対する意識や行為に影響を与えるかどうかを実験し分析する。
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