研究課題/領域番号 |
21K18012
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
佐藤 布武 名城大学, 理工学部, 助教 (60785525)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 漁村 / 景観 / 漁業 / 津波 / 復興 / 復興景観 / 東日本大震災 / 集落 / 変遷 / 沿岸漁村 / 集落構成 |
研究開始時の研究の概要 |
2011年に発災した東日本大震災により、三陸沿岸部の多くの漁村は甚大な被害を受け、大小様々な土木・復興工事による復興が着実に進行している。一方で、三陸沿岸部には過去の津波被害に学び東日本大震災の被害が小さかった、過去から現在に至る集落の営みの軌跡を継承している地域も存在している。本研究では、三陸沿岸部に点在する過去の津波の記憶を伝えるこのようなモノや場所に着目している。明治三陸地震津波、昭和三陸地震津波、チリ地震津波、そして東日本大震災という過去の津波災害からの復興の履歴を、「津波復興景観」と位置づけ、三陸沿岸漁村の景観分析を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究では、現在の三陸沿岸部の風景から過去の津波被害の痕跡や軌跡を収集し「津波復興景観」として位置付け、過去から現在に至る三陸沿岸部での様々なトライ&エラーを可視化することで、未来に向けた持続可能な沿岸漁村への基礎的知見を得ることを目的とする。以下の手順での調査のうち、本年度は2-4の調査を実施した。 1. 三陸沿岸漁村の残存集落を把握、2. 明治・昭和・チリ津波後の復興事業との対応関係把握、3. 東日本大震災による市町村ごとの復興事業整理、4. 東日本大震災での復興支援とその後として、復興景観の背景にあるヒューマンヒストリーを把握 2022年度は、夏の調査により、復興景観要素の抽出を行なった。土木から人体寸法までの整理を行い、調査項目の整理を行なった。更に、冬の調査により、具体的な調査対象地域の選定を行なった。 その結果、2.の調査を行い、明治から東日本大震災後まで含めた復興景観調査対象地域として、岩手県山田町船越地区と気仙沼市大谷地区を選定し、予備調査を実施した。また、3.4.の調査対象地として宮城県石巻市を対象に選定した。以上、2022年度は、基礎調査を終え、2023年度の具体的な調査の準備を整えることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度後期からは、新型コロナウイルス対策の出張制限がなくなり、予定通りに研究を進めることができた。しかしながら、まだ遅れを取り戻すまでには至っていない。2023年度は更に順調に研究を進捗できる見通しのため、2021年度の研究進捗を取り戻す年度としたい。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、三陸沿岸漁村に残存する集落を対象に、過去から現在に至る「震災復興景観」の積層を明らかにするものである。そのために、2022年度以降も、以下の3つの対象の調査を予定している。 1. 明治から現在までの復興景観の積層調査 明治・昭和・チリ津波後の復興事業との対応関係を把握した上で、東日本大震災以降の現代での景観の積層調査を実施する。山田町と気仙沼市を中心に調査を実施する。 2.復興支援とその後 東日本大震災以降に都市に大きな変化が生じた、石巻市をケーススタディとした調査を実施する。ボランティア活動から定住に至った個人事業主を中心に調査を実施する。 以上の各対象研究を、着実に進行させて行く予定である。
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