研究課題/領域番号 |
21K18038
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
長谷 栄治 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 特任助教 (50805512)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 線維化 / SHG / ブリルアン散乱 / 第2高調波発生 / 線維症 / 脂肪滴 / 弾性率 / コラーゲン / SHG顕微鏡 / ブリルアン散乱顕微鏡 / イメージング / 非線形光学顕微鏡 / 第2高調波発生 / パルス誘導ブリルアン散乱 |
研究開始時の研究の概要 |
線維症では,細胞により産生されるコラーゲンを始めとする細胞外マトリックスが過剰に沈着した結果,組織が硬化し,臓器機能不全をもたらす.本研究では,線維化過程において線維芽細胞と筋線維芽細胞,およびコラーゲンという3者をターゲットとし,新しい光プローブとして非線形光散乱を駆使することによって,これまで評価することが困難であったこれら3者の時空間的関係を計測し,線維化における細胞の機能を解析する.具体的には,非線形散乱光としてパルス誘導ブリルアン散乱光と第2高調波発生光を用いて,両細胞の線維化における機能をコラーゲン線維形成能の観点から考察し,線維症の病態の理解と治療に向けた知見を得る.
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研究成果の概要 |
本研究では,線維化を詳細に評価する光学的手法の開発を目的として,1.SHG光観察および偏光分解SHG解析の観察系構築と線維化生体組織の観察への応用を行い,偏光分解SHG解析から得られるコラーゲン配向度が線維化のステージを反映しうることを示した.次に,2.ブリルアン散乱顕微鏡を開発とMASHモデルマウスの肝臓組織中の脂肪滴観察への応用により,脂肪滴の力学的特性の観点からMASLD進行評価の実現可能性を示した.最後に,3.線維化進行によるコラーゲン分布および局所的な弾性率の変動の可視化を目指したSHG顕微鏡とブリルアン散乱顕微鏡の融合によるマルチモーダル顕微鏡を開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義として,1.病理学分野の観点から,新たな光学診断法の可能性を示し,2.医用分光学分野の観点から,脂肪の硬さ(粘弾性)から病態を判別しうることを示し,最後に3.光工学分野の観点から新たなイメージ・コントラストを提供する可視化手法の開発を行った.これらの成果は,社会的には医療現場での診断精度向上や患者への迅速な治療提供に貢献することが期待される.
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