研究課題/領域番号 |
21K18069
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
|
研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
山田 直生 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 生理学, 助教 (00837370)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 光線力学療法 / 5-アミノレブリン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では埋込み型発光デバイスを用いた光線力学療法(PDT)の高効率化に向けて、有機合成手法を駆使し、腫瘍で選択的かつ持続的に光増感剤を産生可能なシステムを構築する。具体的には、光照射下にある腫瘍細胞内でのみ光増感剤に転化されること(=腫瘍選択性)を期待し、光増感剤の代謝前駆体に光分解性保護基を修飾した薬剤分子を合成する。この薬剤分子に長期血中滞留性が期待できる構造を付与することで、数時間から数日の長期にわたり腫瘍へ薬剤分子を供給し(=持続性)、その後薬剤分子から光増感剤が産生されることを狙う。
|
研究実績の概要 |
本年度は,昨年度確立した合成経路において,スケールアップが可能かどうかを検討した。数mgのスケールにおいては昨年度の経路で化合物が収率よく得られるものの,数100mgスケールにすると目的化合物が数mg程度しか得られなかった。そこで合成経路の検討を重ねた結果,数100mgのスケールでも収率60%程度で目的化合物を得られる合成経路を確立した。得られた化合物を細胞に添加したところ,光増感剤のPPIXの産生を確認し,さらに細胞内グルタチオンの減少も確認した。当初の計画とは異なるものの,本研究成果は高効率なPDTにつながるものであり,本研究成果を特許として出願する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定とは異なるものの,合成した化合物が細胞内で機能することを明らかにしており,特許出願の目処も立っている。2年度目の結果としては十分であり,順調に進展していると考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
上記の通り,まずはここまで得られた結果をまとめ特許として出願する予定である。その後,得られた化合物の生体内での機能を実験動物を用いて評価する予定である。具体的には光増感剤の体内分布や実際のPDT治療効果を検証する。さらに,合成した化合物が有する細胞内グルタチオンを減少させる効果が,フェロトーシスなど他の細胞死を誘導する可能性についても評価を進める予定である。
|