研究課題/領域番号 |
21K18074
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
曽我部 舞奈 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (80788951)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 眼科 / OCT / VR / 眼科手術 / 手術用顕微鏡 / 手術アシスト / 生体映像処理 / OCTイメージング / 拡張現実 |
研究開始時の研究の概要 |
手術用顕微鏡で確認できる術野の情報には限界があり、例えば組織の裏側や微細な損傷は拡大だけでは判別が難しく、多くは術者の技術や経験によって補われてきた。見えない部分を見るためのイメージング装置として眼科領域では特に光干渉断層撮影法が用いられている。しかし、術中にこれら生体計測機器からの情報と、実際の状態を視認する場合、術者が受け取る情報が増大し、術者のストレスや操作の煩雑化を招く。そこで本申請研究では、豚眼球をモデルとして用い、取得情報のスリム化を行った上で、多面的な情報を融合した映像情報の提供を目指す。
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研究成果の概要 |
この研究は、種々に分かれる術中情報の集約による眼科手術の技術革新をめざした。集約にあたり、さまざまな術中ノイズが、集約の妨げになることが判明したため、それぞれの問題に対して、深層学習を用いたフレームワークを開発し課題を解決した。カメラやOCT情報を活用した3次元情報の取得と提示環境を開発し、深度情報をリアルタイムに復元し、VRゴーグルでの描画とアノテーションを可能に、術中情報集約の基盤を整えた。加えて、深層学習を用いて出血位置や眼科器具の認識技術を開発し、視野阻害の問題に対処した。これらの技術組み合わせは、眼科手術の精度と効率の向上に寄与すると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究の学術的意義は、医療技術とAIの融合を具現化する新たな枠組みを提供し、眼科手術の技術革新を牽引する重要な一歩となっている。OCTを用いたロボット制御、深層学習の活用、3次元情報の取得と提示、ノイズ除去技術の開発は、未来の手術環境の可能性を広げている。眼科手術の精度と効率性の向上は、患者の治療結果改善と医療資源の最適化を可能にする。手術の安全性を向上し、医師の労働負荷を軽減するロボット技術とAIの組み合わせは、医療現場の進化につながることが期待されており、高齢化社会における眼科疾患の増加に対応し、社会全体の健康と福祉の向上に貢献することが期待される。
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