研究課題/領域番号 |
21K18076
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
田村 和輝 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 助教 (40822614)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 計測工学 / 生体計測 / 光音響効果 / 熱弾性波 / 硬さ計測 / レーザー超音波 / 機械物性計測 / 光干渉計 / 光音響 / 弾性イメージング / 高周波超音波 / 光イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、一般的な顕微鏡と同じ操作性で硬さを計測する機械物性顕微鏡を開発し、生物研究の場に提供することを目指す。 炎症やがん化に伴い組織の硬さが変化することが知られており、臨床で広く用いられている。しかし、細胞スケールにフォーカスした研究は,硬さ計測の難しさから一般的とは言えず、参入のハードルが高い。細胞の硬さ計測で使用される原子間力顕微鏡や超音波顕微鏡は細胞の破壊の危険性や操作の難しさから、一般的な生物の研究室に導入することは容易ではない。そこで、本研究では細胞観察用の顕微鏡とレーザー光を用いて簡便な硬さ計測を可能とする機械物性顕微鏡を開発し、培養細胞の計測を行い既存手法と比較する。
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研究成果の概要 |
生体の「硬さ」を軸にした疾患評価が臨床で使われている。一方、基礎研究に目を向けると、細胞や組織オーダーで簡便に硬さを計測する手法が少ない。我々は、既存の光学顕微鏡を用いて簡便な硬さ計測を実現するために、光学的な加振と振動計測を組み合わせた硬さ顕微鏡の開発を目指している。 本研究では、光学的な振動計測を光干渉計によって実現するために、偏光マイケルソン干渉計と偏光サニアック干渉計を構築し、光学的加振によって生じるパルス振動を計測可能であることを示した。得られた成果をもとに、細胞計測用の二次元計測を高速・正確に実現することを目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、生体計測における硬さ計測の簡便化に寄与し、非侵襲かつ簡便な計測の実現に貢献すると考えられる。また、本研究で使用した光加振と光振動計測を組み合わせた手法は、レーザ超音波技術として1980年代に大規模構造物向けに開発された技術である。本研究の成果は、従来よりも小さなエネルギーでかつ顕微鏡観察下の小さなサンプルに対して当該技術を応用する基盤となり得る。よって、今後微細構造等へのレーザー超音波技術の応用に活用されることが期待される。
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