研究課題/領域番号 |
21K18086
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
鍵山 暢之 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20722010)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 心臓超音波検査 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では申請者が継続して研究しているテクスチャ解析技術を用いて、心臓超音波画像から自動で肥大心の鑑別をするシステムの開発を目指す。別研究で構築中の心臓超音波画像データベースを二次利用し、まずスペックルトラッキング法により得られる心筋位置情報を教師データとして人工知能にて心筋を自動で認識する。作成されたモデルにより得られた関心領域内からラジオミクス技術を用いてテクスチャ情報を読み取り、他の画像診断を駆使して得られた確定診断を教師データとして、診断候補を確率付きで表示する機械学習モデルを作成する。最終的にそれらを統合して心臓超音波画像から人工知能が自動で肥大心の鑑別を行うシステムを作成する。
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研究実績の概要 |
本研究は左室収縮能が軽度低下もしくは保たれた高齢入院心不全患者におけるトランスサイレチン型心アミロイドーシスの有病率と臨床的意義を検討する前向き多施設研究(UNVEIL-ATTR研究: https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT1031210714)のデータベースを用いて、ストレイン解析を行い、その結果を用いてradiomics特徴量を抽出し、そこからmachine learning modelを作成するという流れで計画されている。初年度に当たる2021年度は、まず研究に必要な機材の購入、データ集め、研究計画の倫理委員会用書類作成、周辺知識の確認、打ち合わせなどを行った。機材に関して、科研費を用いてストレイン自動解析用のソフトウェアを購入し、心エコー画像解析のためのプラットフォームを整えた。また日本循環器学会などの関連学会に参加して、radiomics技術、人工知能を用いた画像処理、心エコー図検査の最新の知見を得て、より効果的な研究計画を考慮した。その中で心エコー図を用いて作成した心不全の予後予測リスクスコアを検証することを前実験として行い、良好な結果を得たために論文を一報作成した。同論文は現在査読国際学術誌に投稿中である。データ集めに関して、こちらは元となるUNVEIL-ATTR研究が新型コロナウイルス感染症の流行や、研究計画の変更などがあったために研究開始が遅れており、そのため本研究で使用するデータの蓄積も遅れている。研究自体は2022年度初頭から開始され、2023年3月現在で50例強の症例が集まっている。今年は症例数が増加する見込みであり、症例が集まり次第、実際のデータ解析を開始する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前述のように、本研究はUNVEIL-ATTR研究で蓄積されたデータを使用するが、UNVEIL-ATTR研究が新型コロナウイルス感染症の流行や、研究計画の変更などがあったために研究開始が遅れており、そのため本研究で使用するデータの蓄積も遅れている。ただし、研究自体は2022年度初頭から開始されており、データは少しずつ集まっている。一方で、現在50例強とまだ症例数が多くないため、場合によっては他のデータベースからのデータ抽出も考え、計画変更を視野に、データ蓄積を進めている状態である。
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今後の研究の推進方策 |
来年度はデータ(心エコー図画像)の蓄積と並行して画像の解析を行う。上述のように、場合によっては他のデータベースからの抽出で加えることのできる他のデータソースを模索中であり、解析によりデータが作成されたら、それを元に機械学習モデルを作成する。
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