研究課題/領域番号 |
21K18090
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 香川高等専門学校 |
研究代表者 |
前田 祐作 香川高等専門学校, 機械工学科, 講師 (00803404)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 構造色 / 機械学習 / 生体医工学 / 低侵襲治療 / 触覚センサ / 畳み込みニューラルネットワーク / CNN / 把持 / 鉗子 / 軟性内視鏡 / 物理センサ / センサ / 無線計測 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
内視鏡治療などでは医師が視覚しか得られず,鉗子の扱いなど,「治療技術の習熟」が困難であるなどの課題があり,鉗子把持状態の“良悪”など,医師が必要な情報を提示可能な技術が求められている。本研究では,取得する情報に応答するセンサの構造色を,内視鏡カメラで取得する,“構造色式センサ”を生体適合性材料のみで実現し,生体適合と多様な計測を両立した計測技術の実現を目指す。加えて,センサで取得した鉗子の把持力・摩擦力分布から,現在明確な数値指針がない把持状態の“良悪”を判別するモデル構築の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
(1)生体適合性を有した構造色式センサ素子の開発:光造形による機械構造形成・フィルム研磨による鏡面形成,加圧接合によるumレベルギャップ制御を組み合わせ,生体適合型構造色式センサの製作プロセスを確立した。 (2)把持状態の“良悪”評価に向けた機械学習モデルの構築:1次元データである荷重の時系列波形と,人の感覚を結びつけるモデルを,畳み込みニューラルネットワークにより実現した。 (3)生体環境での動作検証:胃液粘度よりも十分に大きな粘度のグリセリン環境下においても,構造色による情報計測動作に支障がないことを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体適合型構造色式センサと,内視鏡カメラの組み合わせによる計測は単一の内視鏡視野から複数の情報を,同時に取得可能であり,構造的には,現行の内視鏡構成に対してセンサチップの追加のみで実現できる。一般的なアプローチである,無線素子および生体適合性を有するためのパッケージを使用する場合に比べ,実装体積を小さくでき,多様な計測への拡張性の高い技術である。加えて,取得データによる感性的な情報の取得は,難易度の高い内視鏡治療の習得を少しでも早くし,治療法自体の波及を早める貢献が期待できる。
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