研究課題/領域番号 |
21K18150
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
田井野 徹 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40359592)
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研究分担者 |
石徹白 晃治 東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 准教授 (20634504)
美馬 覚 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所神戸フロンティア研究センター, 研究員 (50721578)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2024年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2021年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 暗黒物質 / 基板 / 超伝導検出器 / KID / 3次元 |
研究開始時の研究の概要 |
世界中で様々な実験が行われているが未だその発見、検出には至っていない暗黒物質、2重β崩壊。極めて希で、極めて小さい反応がその発見を妨げている。本研究では、誰もが望む究極の測定=バックグランドフリーを可能とし、今までなしえなかった測定結果=暗黒物質や2重β崩壊の検出から、冒頭の究極的な問いに答えをもたらせる検出器として、3次元超伝導放射線検出器の開発を行う。
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研究実績の概要 |
近年の急速な宇宙観測や加速器実験により宇宙の誕生と進化の様子が解明されつつあるが未解決な最重要課題が存在している。これまでに、我々の体や地球を形作る通常の物質の約5.5倍にもなる暗黒物質が存在することが分かってきた。また宇宙初期には物質と反物質が等量存在していたはずが、今では物質だけの宇宙(物質優勢宇宙)となっている。この謎の扉を開く鍵は「極稀反応の直接測定」にある。世界中で様々な実験が行われているが未だその発見、検出には至っていない暗黒物質、2重β崩壊、これらは極めて希で、極めて小さい反応であるが故にその発見を妨げている。本研究では、誰もが望む究極の測定=バックグランドフリーを可能とし、今までなしえなかった測定結果=暗黒物質や2重β崩壊の検出から、冒頭の究極的な問いに答えをもたらせる検出器として、3次元超伝導放射線検出器を開発することが目的である。 前年度課題であった、基板両面に配置した検出器の特性が一致しない問題について、作製方法の改善によってほぼ同様の特性を得られるようになった。しかし、その結果が得られたのがほぼ年度末であり、フォトン照射試験を行うことができなかった。一方で、前年度行ったフォトン照射試験から、検出器デザインについて再設計の必要があることがわかっており、今年度はその設計と検出器の試作を行った。その新たなデザインによる検出器の測定結果から、共振特性の観測に成功した。今後は、新しいデザインでの検出器作製を行う。また3次元配置に関して、基板同士の接合に成功し、今後キューブ形状を利用した接合の目星がついた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
両面配置の検出器特性がほぼ一致する作製方法を見出すことができたが、検出器の作製に手間取ってフォトン照射試験を行うことができなかったため。一方で3次元配置に関して大きな進捗があった。
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今後の研究の推進方策 |
検出器の作製方法がほぼ確立したため、新しいデザインで検出器を作製し、フォトン照射試験を行うことで、検出器動作の確認を行う。また3次元配置について、キューブへの接合を行う。
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