研究課題/領域番号 |
21K18219
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
仲井 まどか 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60302907)
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研究分担者 |
横山 岳 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20210635)
木内 隆史 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (60622892)
古谷 哲也 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60647676)
天竺桂 弘子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80434190)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2024年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 抗ウイルスワクチン / 自然免疫 / ウイルス / 養蚕 / カイコ / 異物認識機構 / 細菌 / 訓練免疫 / 抗ウイルス / 経口ワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス等の病原体が体内に侵入すると、まず「自然免疫」が作動する。自然免疫には、これまで免疫の記憶がないものと思われていた。しかし、近年、BCG等のワクチン(事前の投与により感染を予防する物質)の処理により自然免疫が活性化しウイルス感染が抑えられる訓練免疫(Trained Immunity)がヒトやマウスで報告されている。本研究では、カイコに訓練免疫を引き起こす経口抗ウイルスワクチンを探索する。本研究により、カイコのウイルス感染を防ぐワクチンが見つかれば、養蚕業における健蚕生産に直接的に貢献できる。また、訓練免疫のしくみを解明し昆虫と哺乳類の抗ウイルス機構のしくみを解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、カイコにおける経口抗ウイルスワクチンの探索である。哺乳類でウイルス感染予防に効果のある物質をカイコ幼虫に投与して生物検定によりスクリーニングを行う。具体的には、人工飼料で飼育できるカイコ系統(N4系統)を供試し、BCG(ウシ型結核菌)ワクチン投与によるカイコ幼虫のウイルス感受性の変化を検出する。本研究により、カイコのウイルス感染を防ぐワクチンが見つかれば、養蚕業における健蚕生産に直接的に貢献できる。哺乳類では炎症性サイトカインが訓練免疫に関与している。そこで、Toll経路アダプターを欠損させた免疫不全カイコを作製し、炎症性サイトカインの訓練免疫との関係を明らかにする。ワクチン候補物質をマウスに投与して、ワクチンとしての効果を調査する。マウスとカイコで共通の訓練免疫を誘導するシステムが見つかれば、カイコを用いた人畜感染症ワクチンのスクリーニング技術の開発という発展が期待できる。2023年度は、カイコ幼虫にウイルス(BmNPV)を注射接種しBCG投与によりウイルス感染率の減少をBCG無接種区と比較した。これまでの実験結果では、BCGをBmNPVと同時に投与するとBCGを添加しない区よりも感染率が低下した。しかし、ワクチン接種実験において対照区の設定に誤りがあったことが判明したこと。また、商品として販売されているBCGに添加剤が加えられてる可能性があるため、BCG添加の影響については今後さらに詳細に確認する。また、ワクチン候補物質としてBCG以外にも鶏コクシジウムとローソニア菌の接種を行いBCGの感染増進の有無を調べたが、感染抑制するという結果は得られなかった。ゲノム編集技術を用いたToll経路アダプターを欠損させた免疫不全カイコについては、作製が完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 BCGと鶏コクシジウムとローソニア菌の接種によりBmNPV感染の有無を調べた。BCGについては確認実験が必要であるが、鶏コクシジウムとローソニア菌接種は、ウイルス感染抑制がないものと考えられる。また、異物認識機構としてToll経路とIMD経路によりそれぞれ活性化される抗菌ペプチドの生産を検出する実験系がほぼ確立した。Toll経路アダプターを欠損させた免疫不全カイコが作製できたので、今後は、このカイコを用いた実験を開始する。
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今後の研究の推進方策 |
BCGを用いた実験について、確認実験が必要であることが判明したが、カイコにおけるBCGの影響について再現性のあるデータを取得し考察する方針である。また、Toll経路アダプターを欠損させた免疫不全カイコが作製できたので、今後は、このカイコを用いてウイルス感染とワクチン候補物質添加の応答を明らかにする。
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