研究課題
挑戦的研究(開拓)
現代ウイルス学では、ウイルスには厳然とした宿主範囲が存在しているというのが定説である。本研究では、普段は目立つことのない(不顕性感染性)謎に満ちたパルティティウイルス(2本鎖RNAウイルス)を用いて、3つの界(植物、菌類、昆虫)を跨いだウイルス感染が成立するかを、世界ではじめて検証する。別界の生物への感染が、ウイルスの宿主との攻防、宿主への適応に及ぼす影響を解析する。新宿主でのウイルス挙動の解析は、普段は大人しいウイルスが、全く異なる細胞環境でのように振る舞うか、また異なる宿主がどのように防御機構を発揮するかの理解、引いてはウイルス学の新展開へと繋がる。