研究課題/領域番号 |
21K18229
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
角田 茂 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (80345032)
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研究分担者 |
小川 哲弘 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (40323480)
後藤 康之 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50553434)
足立 はるよ (中嶋はるよ) 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (20595962)
田川 陽一 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (70262079)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2023年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2022年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2021年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 腸内細菌 / 消化管定着 / バイオフィルム / プロバイオティクス / 定着能向上大腸菌 / 疾患モデル / 免疫機能 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでの研究において、代表的な腸内細菌である大腸菌の非病原性株において、たった1つの遺伝子を改変することで、宿主腸管への定着能が大きく向上することを見出した。ここから、この定着能向上型非病原性大腸菌が生体機能を調節するための新たな“ベクター”として利用可能との着想に至った。そこで、種々の疾患モデルマウスや腸管組織デバイスを用いたin vivoおよびon chip解析を行い、これを通して、将来的な応用技術の開発に挑戦する。
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研究実績の概要 |
近年、腸内細菌が宿主のあらゆる生命現象に強く影響を及ぼすことが明らかになりつつあり、大いに注目されている。実際、有用細菌(プロバイオティクス)を利用した、疾患予防・健康増強が試みられている。しかし、常在菌と競合することなどの理由から、これらプロバイオティクスを生体内に安定的に定着させるこ とは困難である。我々の研究グループでは、代表的な腸内細菌である大腸菌の非病原性株をモデルとし、たった1つの遺伝子改変により、宿主への定着能を大きく向上させることが可能であることを見出した。本研究では、この定着能向上型大腸菌株を、生体機能を調節するための新たな“ベクター”ととらえ、新規生体機能調節の基盤技術の創出を目指すこととした。 今年度はその中で、定着性向上大腸菌株のマウス腸管内における抗生物質存在下での動態の評価を行った。マウス腸管内に定着させるにあたり、抗生物質により常在菌を事前にある程度排除することが必要であるが、βラクタム系のカルベニシリンとアミノグリコシド系のカナマイシン使用時の定着能を評価するとともに、カナマイシンにおける条件の最適化を行った。また、このときのマウス腸内細菌叢の変化についても検討した。 また、卵白アルブミン(OVA)を発現させた定着性向上大腸菌株の作出を行った。さらに、この大腸菌をOVA特異的なT細胞受容体を持つトランスジェニック(OVA23-3 Tg)マウスに接種させたときの、マウスの免疫応答性に関する研究を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
技術補佐員の雇用を予定していたが、マウスを用いた微生物接種実験が出来るような適当な人材が見つからず、今年度も雇用出来なかった。そのため、当初予定よりも研究の進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成5年度は、やや遅れている産生物質の分泌能および免疫調節能評価を中心に進める。
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