研究課題/領域番号 |
21K18284
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
中尾 龍馬 国立感染症研究所, 細菌第一部, 主任研究官 (10370959)
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研究分担者 |
相内 章 国立感染症研究所, 感染病理部, 室長 (10572133)
泉福 英信 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (20250186)
佐々木 永太 国立感染症研究所, 治療薬・ワクチン開発研究センター, 主任研究官 (40762216)
野村 暢彦 筑波大学, 生命環境系, 教授 (60292520)
井上 智 国立感染症研究所, 獣医科学部, 室長 (90213157)
山口 雄大 国立感染症研究所, 細菌第一部, 主任研究官 (40726080)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2023年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2022年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2021年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 膜小胞 / 細菌由来膜小胞 / 細菌膜小胞 / 歯周病 / ワクチン / 粘膜免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
細菌は膜小胞 (Membrane Vesicles: MVs)と呼ばれる 直径 20~250 nm の微粒子を菌体外に放出する。MVs は、熱や酵素にも安定堅牢なナノ構造体であり、内封された抗原は無傷のまま免疫組織に送達される。一方、MVs に含まれる複数の細菌由来アジュバントは、宿主免疫応答を誘導する。既に、B群 髄膜炎菌の BMVs を用いた注射型ワクチンが上市され、その安全性と効果が確認されている。近年は、MVs ワクチン開発・製造を見据えた、増産技術、安全性と効果の評価モデル系、BMVs改変技術などが確立されている。 本研究では、細菌由来膜小胞 (MVs) の特長を活用し、有史以来人類の願いである歯周病予防ワクチンを開発する。
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研究実績の概要 |
歯周病原細菌P. gingivalis (Pg) とA. actinomycetemcomitans (Aa) が放出する外膜小胞 (OMVs) による経鼻ワクチンの効果と安全性について、マウスモデル等で検討を行なった。Pg OMVsはAa OMVsと較べ内毒素活性・免疫誘導活性が弱く単体ではワクチンとして機能しないが、Pg とAaの両方のOMVs (二価ワクチン) を経鼻投与することで、両菌に対する特異的な血清IgGと唾液IgAが強く誘導された。口腔感染実験では、二価ワクチンを投与するとPgとAaの口腔内菌数は有意に減少した。また、二価ワクチンのマウス脳内攻撃による中枢神経系毒性は認められなかった。二価OMVsワクチンの経鼻投与で口腔からPg やAaを排除できる可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に解析が進み、歯周病ワクチンに関する論文を発表した。
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今後の研究の推進方策 |
ビーグル犬の論文がまだ未発表であるので、論文発表を行い、この成果を土台に、歯周病ワクチン開発を推進する。
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