研究課題/領域番号 |
21K18288
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
恒藤 暁 京都大学, 医学研究科, 教授 (70372604)
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研究分担者 |
佐藤 一樹 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (60583789)
森田 達也 一般社団法人コミュニティヘルス研究機構, 精神腫瘍学研究部, 研究部長 (70513000)
木澤 義之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80289181)
宮下 光令 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90301142)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
21,970千円 (直接経費: 16,900千円、間接経費: 5,070千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 緩和ケア / 呼吸困難 / せん妄 / 腹水 / ランダム化試験 / 観察研究 / 終末期ケア / リアルワールドデータ |
研究開始時の研究の概要 |
緩和ケア対象の患者において、患者の苦痛ルーチン測定を毎日継続した多施設レジストリの解析、および、全国DPC/NDBデータの解析を、ランダム化比較試験の結果と比較することを通じて終末期における緩和治療の効果を推定する。最終的には、高齢者・終末期患者など脆弱な患者集団において、もっとも適切な治療を同定するランダム化比較試験以外の方法を見出すことを目的とする。課題として、終末期に緩和困難なことがわかっている治療(呼吸困難とせん妄など)、および、臨床試験では評価が困難な長期的評価が必須である治療(ステロイドと腹水治療など)を題材とする。
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研究実績の概要 |
終末期の苦痛緩和はいまだ不十分である。理由として、より状態のよい患者で実施された比較試験の結果が外挿できないことが挙げられる。この課題を克服するには、リアルワールドデータを用いて信頼できるエビデンスを推定する方法論を確立する必要がある。本研究では、緩和ケア対象の患者において、患者の苦痛を記録したレジストリ研究や全国DPCデータの解析を、ランダム化比較試験の結果と比較することを通じて終末期における緩和治療の効果を推定する。レジストリは緩和ケア病棟で苦痛を統一した方法で記録し解析する。DPC/NDBデータでは、全国のがん患者を対象とする。課題として、① 終末期に緩和困難なことがわかっている治療(呼吸困難とせん妄)、②臨床試験では評価が困難な長期的評価が必須である治療(腹水治療)を題材とする。 昨年度までに、呼吸困難、せん妄、腹水の3つの領域について、それぞれ、比較試験と観察研究を実施している。呼吸困難については、終末期呼吸困難に対する薬物療法のランダム化試験を実施中であり、観察研究としては、モルヒネとオキシコドンの比較、モルヒネとヒドロモルフォンの比較、モルヒネ単独とモルヒネとミダゾラムの併用量の比較を行っている。腹水については、全国DPCデータから腹水穿刺を受けた患者を抽出し、CART治療と単穿刺での比較を行っている。せん妄については、観察研究としてハロペリドール、クロルプロマジン、レボメプロマジンの比較を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、呼吸困難、せん妄、腹水の3つの領域について、それぞれ、比較試験と観察研究を行い、結果を比較検討することとしている。呼吸困難については、終末期呼吸困難に対する薬物療法のランダム化試験の倫理審査が終了し、2024年3月にFPI(初回の患者登録)を達成した。観察研究としては、モルヒネとオキシコドンの比較、モルヒネとヒドロモルフォンの比較、モルヒネ単独とモルヒネとミダゾラムの併用量の比較を行っており、順次解析・論文化を行っている。腹水については、全国DPCデータから52625名の腹水穿刺を受けた患者を抽出し、CART治療と単穿刺での比較の祖解析が終了した。ランダム化試験については、pilot試験が終了し本試験を検討中である。せん妄については、観察研究としてハロペリドール、クロルプロマジン、レボメプロマジンの比較の解析が終了した。ランダム化試験については、このうちレボメプロマジンの販売が中止となったため、クロルプロマジンでの実施を検討している。以上より、課題によっては計画より遅れているものの、全体としてはおおむね順調に進捗しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
全体としては当初の計画通りにすすめる。特に、終末期呼吸困難のランダム化試験は世界的にもはじめてのことであるので、本邦での経験が科学的にも重要であるため着実に遂行したい。また、腹水のDPCからの解析も緩和ケア領域でDPCをもちいて治療効果を推定する初めての試みであり、確実に進捗させたい。呼吸困難とせん妄の観察研究についてはほぼ終了が確実である。腹水とせん妄の比較試験については、想定していた試験薬の販売中止もあり研究計画の見直しを含めて検討する予定である。
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