研究課題/領域番号 |
21K18292
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
林 直子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30327978)
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研究分担者 |
高橋 奈津子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (10328180)
鈴木 久美 大阪医科薬科大学, 看護学部, 教授 (60226503)
内藤 立暁 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (00467234)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
22,230千円 (直接経費: 17,100千円、間接経費: 5,130千円)
2026年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | がん悪液質 / がん看護 / アセスメントツール / 実装研究 / 教育プログラム / e-learning / 看護教育プログラム / 集学的アプローチ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、Ⅰがん薬物療法を受ける患者の包括的がん悪液質アセスメントツールの開発、Ⅱがん悪液質のアセスメント能力向上を目的とした看護教育プログラム開発と効果の検証、Ⅲ包括的がん悪液質アセスメントツールを用いた実装研究の3段階で実施する。 Ⅰでは、治療期のがん患者の悪液質有病率と治療、アセスメントに関する文献調査、がん薬物療法を受ける患者のがん悪液質有病率と悪液質の関連要因に関する観察研究、包括的がん悪液質アセスメントツールの開発を行う。 Ⅱでは、看護教育プログラムの開発と効果の検証を行う。 Ⅲでは、実装研究のための実装戦略を作成、実施し評価する。
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研究実績の概要 |
本研究は、がん薬物療法を受ける患者のがん悪液質の状態を評価する包括的がん悪液質アセスメントツールを開発すること、さらに看護師がそれを臨床活用できるよう看護教育プログラムを開発し、実装研究の枠組みを用いて、アセスメントツールの臨床適用の可能性を実装アウトカムと臨床アウトカムの双方から評価することを目的としている。前年度までに行った文献レビュー、臨床における観察研究(症例集積研究)、インタビュー調査の結果をもとに、6ドメイン(①食欲不振、②摂食に影響する症状、③炎症、④体重減少とBMI、⑤身体活動レベル、⑥心理社会的影響)からなる包括的がん悪液質アセスメントツールを開発し、令和4年度には看護師向けがん悪液質学習教材(web教材)を作成、エキスパートパネルによる内容妥当性評価を得て試用版を作成した。 令和5年度は、始めに看護教育プログラム(試用版)の実現可能性の評価として、10名の看護師を対象にFeasibility Studyを実施した。その結果、看護教育プログラムの継続率、完遂率は90%以上であったが、全体のボリュームが「多い」と回答した参加者が33%、包括的がん悪液質アセスメントシートが手元にないと回答しづらい、などの意見が示された。そのため、テスト・アンケートの内容の精査を行い、アンケート内容を一部変更した。また、研究枠組みにCOM-Bモデルを採用することとし、合わせて知識・態度項目を変更し項目数を減少させることとした。 以上の修正を加え、がん悪液質のアセスメント能力向上を目的とした看護教育プログラムを用いた無作為化比較研究における実現可能性と受容性を評価するための調査を実施した。対象は首都圏近郊のがん診療連携拠点病院勤務の看護師とし、対象を介入群と対照群にランダム割付し、実現可能性・受容性、並びに副次的効果として教育効果を検討する。年度末現在、データ収集中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の通り当初予定していた内容に則り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度から実施しているRCTの実現可能性試験の分析結果をもとに、教育効果を検証するRCTに向けた準備を行う。また、その調査に先立ち、令和5年度に使用を決定した日本語版COM-B尺度について、信頼性、妥当性を検証するための調査も実施する予定である。これらの調査を経て最終的にがん悪液質のアセスメント能力向上を目的とした教材の開発と、臨床適用に向けた実装研究の準備を行う予定である。
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