研究課題/領域番号 |
21K18321
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
浅野 竜太郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80323103)
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研究分担者 |
田中 良和 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (20374225)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2024年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | フラボシトクロムb2 / シトクロム c / 直接電子移動 / クライオ電子顕微鏡解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、汎用的な血中バイオマーカーの連続計測を可能とする酵素―電極間直接電子移動 (Direct Electron Transfer, DET) 制御型センサの開発を目的としている。具体的には、電極へのDET能を有するフラボシトクロムb2 (Fcb2)-シトクロム c (Cyt c) にそれぞれ抗体断片を融合させ、バイオマーカー依存的なDET効率の変化を測定原理とするセンサを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究は、汎用的な血中バイオマーカーの連続計測を可能とする酵素―電極間直接電子移動 (Direct Electron Transfer, DET) 制御型センサの開発を目的としている。具体的には、電極へのDET能を有するフラボシトクロムb2 (Fcb2)-シトクロム c (Cyt c) にそれぞれ抗体断片を融合させ、バイオマーカー依存的なDET効率の変化を測定原理とするセンサの開発を目指している。本年度は、主に1) Fcb2 とCyt cのクライオ電子顕微を用いた構造解析、と2) 構造情報に基づくFcb2 とCyt cへの抗体断片の融合、の観点から研究を進めた。
1) Fcb2とCyt cのクライオ電子顕微鏡を用いた構造解析 バイオマーカー依存的なDET効率の変化を測定原理とする新規センサの開発にはFcb2とCyt cの相互作用部位の特定が重要である。昨年に引き続き、それぞれ大腸菌発現系を用いて調製したFcb2とCyt cを量論的に混合させた後、クライオ電子顕微鏡解析を行った。結果、Fcb2の四量体構造を示す電顕像は得られたものの、Fcb2とCyt cの相互作用部位の特定には至らなかった。今後は、濃度比を変えて再測定する予定である。 2) 構造情報に基づくFcb2 とCyt cへの抗体断片の融合 クライオ電子顕微鏡を用いたFcb2 とCyt cの精密構造は得られていないが、既報の構造を基に、抗体断片を融合させるための連結モジュールの導入位置を決定した。それぞれ、連結モジュール融合分子を設計し、大腸菌発現系を用いて調製した。精製後の分子を用いて機能評価を行った結果、いずれも連結モジュール融合後もFcb2 とCyt cの本来の機能を保持していることが確認された。また、いずれも抗体断片との複合体化を行ったところ、高効率な複合体化、かつ抗体の機能を保持していることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度研究を進めた、1) Fcb2とCyt cのクライオ電子顕微鏡を用いた構造解析、に関して、Fcb2の四量体構造を示す電顕像は得られたものの、Fcb2とCyt cの相互作用部位の特定には至らなかった。一方で、2) 構造情報に基づくFcb2 とCyt cへの抗体断片の融合、に関して、既報の構造を基に、抗体断片を融合させるための連結モジュールの導入位置を決定し、それぞれ連結モジュール融合分子を大腸菌発現系を用いて調製することに成功した。精製後の分子を用いて機能評価を行った結果、いずれも連結モジュール融合後もFcb2 とCyt cの本来の機能を保持していること、また、抗体断片との複合体化後も、それぞれの機能を保持していることが確認された。 以上、研究の進捗を総合的に判断し、おおむね順調に進展している、とした。
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今後の研究の推進方策 |
バイオマーカー依存的なDET効率の変化を測定原理とする新規センサの開発に向けて、引き続き、1) Fcb2とCyt cのクライオ電子顕微鏡を用いた構造解析、を進めると共に2) 構造情報に基づくFcb2 とCyt cへの抗体断片の融合、では、実際にこれまでに調製に成功しているセンシング素子を用いて新規測定系の構築を目指す。モデルバイオマーカーの検出に成功した後は、DET効率の変化を測定原理とする新規センサ、即ち電気化学センサへの構築へと展開させる。
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