研究課題/領域番号 |
21K18323
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
本藏 直樹 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (40518081)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2021年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 非線形光学顕微鏡 / 生体組織間シグナル伝達 / 多視点同時計測 |
研究開始時の研究の概要 |
生体組織・臓器間シグナル伝達は、電気回路を利用し長距離通信でも高速な神経伝達と、生体唯一の物質連絡路である血管網による多様な物質輸送の2つの経路で構成されている。この組織間シグナル伝達に不具合が生じると疾患を発症し、またそれが重篤な障害であると生命を失うが、この複雑な機構を計測する方法は皆無である。そこで本研究では、生体組織間シグナル伝達機構を解明するための計測技術を本研究計画で開拓する。
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研究実績の概要 |
多細胞生物における生命維持の分業システムである多臓器の関与する生命現象を明らかにするためには、生きた同一個体のさまざまな組織の生理機能をリアルタイムで連続的に捕捉する方法論が求められている。特に、分子・細胞レベルの空間解像度を持つ超高速顕微鏡による画像取得は、生体内で起こる迅速な生命反応を高い時空間解像度で記録し、さらに多次元情報を含む画像として保存できるため、これまでも生命現象の記録において重要な役割を果たしてきた。しかし、現状の最新非線形光学顕微鏡を用いた生体光イメージング技術でも、観察領域は極めて限定的であり、最大で1mm^2程度の範囲での反応しか記録できない。したがって、現在の計測技術では、多臓器が同時に機能する現象において、各組織の活動を同時に記録することはほぼ不可能である。 そのため、多視点を同時に計測する技術を開発することで、同一個体の組織を時間遅れなく様々な生体情報通信を見いだすことが可能となる。そこで現在複数の対物レンズを個体の複数の観察領域に設置して、その対物レンズに1-80MHz のパルス光をそれぞれの対物レンズへと分配するシステムを構築している。その際共振型EO素子を用いて80MHz(12.5 ns)の種光源を2つの対物レンズに40MHzのパルス光として分配することに成功している。しかしこれを生体観察に用いるためには、長期間の安定性が必要となるが、現状熱による最適周波数や電圧値の最適値の変動により維持することが出来ていない。これを生体イメージングへ適用するために、大型ポッケルスセルへの移行と熱安定性を重視するために回路設計から見直し、現在液体循環冷却方式と組み合わせて再設計をおこなっている。またこれを複数配置することで、少なくとも4カ所の組織までは対応できることを簡易装置にて確認をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
超高速分光によるビーム分配と、複数の対物レンズへの入射光学経路は確保されている。これに長期安定性を実現し、複数の分配光学系を設置することで最終目標に到達できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
すでに超高速分光の手法を用いてビームの振り分けまでは進行しているものの、先述した熱安定性に関する問題により、生体多視点計測を長期間実現するところで、装置の再設計をおこなう必要が出てきた。現在その解決のための回路および光学素子の設計図をすでに完成しているため、それに必要な物品の納入を待って長時間の生体多視点計測の実現を目指している。
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