研究課題/領域番号 |
21K18364
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分2:文学、言語学およびその関連分野
|
研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
藤本 灯 京都府立大学, 文学部, 特任准教授 (20733017)
|
研究分担者 |
李 媛 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (90803388)
中野 直樹 常葉大学短期大学部, 日本語日本文学科, 講師 (00828650)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 古辞書 / 色葉字類抄 / 落葉集 / 文明本節用集 / 日本国語大辞典 / データベース / 辞書語彙データベース / 増続大広益会玉篇大全 / 国語辞書 / 漢和字書 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦では現代に至るまで、多数の辞書(国語辞書、漢和字書、歌語辞書、薬草辞典等)が作成されてきた。古辞書に記載された内容からは、当時の本邦人による言語運用の一端のみならず、文化や社会背景についても多くの情報を知ることができる。従来、国語辞書と漢和字書とは、専門家には別物として扱われてきたが、一般にはその差異がよく理解されておらず、適切に利用されてこなかった面もある。本研究では、両者の差を浮き彫りにしたうえで、異種辞書間のデータの融合・連携への道筋をつけることとする。具体的には、古辞書に片仮名等で記載された「和訓」「字音」をキーとしてその記述を一括して参照できる理論の確立とシステムの構築を目指す。
|
研究成果の概要 |
構造の異なる辞書同士を結び付ける方法として、『日本国語大辞典』のURLを利用する方法の在り方を模索し、プロジェクトで作成した『落葉集本篇』を利用して、紐づけの試みを行い、有益な点と問題点の洗い出しを行うに至った。実質的な成果として、『辞書語彙データベース』(https://jisho-goi.kojisho.com/)上で、『本草和名』『古活字版和名類聚抄』『落葉集本篇』の全体を検索システム上で公開した。また毎年度末に、他の科研費プロジェクトと協力して、フォーラムないしシンポジウムを共催した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、日本語語彙の横断検索のための核となる「辞書」としては、国立国語研究所の構築してきた形態素解析用辞書UniDicの「語彙素」が最も有用てあった。しかし、古辞書の語彙は、一般的な日本語の語彙とは異なり、特殊なものが多く、Unidicではカバーしきれない部分が大半であった。本プロジェクトでは、『日本国語大辞典』に収録された古辞書語彙の「ハブ」としての有効性に注目し、実際に古辞書と紐づける試みを行い、問題点と可能性について具体的な指摘を行った。このことは、今後、古辞書を含めた日本語データベースを構築していく上で重要な基礎的研究となった。
|