研究課題/領域番号 |
21K18411
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分5:法学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
日比野 由利 金沢大学, 融合科学系, 助教 (40362008)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 生殖補助医療 / 生殖ツーリズム / 新自由主義 / 規制 / 南北格差 / ポスト・コロニアリズム / 身体の商品化 / 人身売買 / 代理出産 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、生殖ツーリズムと呼ばれる現象に着目する。本研究は、生殖ビジネスの最前線として、生殖ツーリズムの「利用される側」であるグローバル・サウスにおける現状を正確に記述することによって、この問題を検討するための基礎的な資料を提供する。東南アジア、東ヨーロッパ地域、中南米、ラテンアメリカ地域、アフリカ地域を対象として、包括的に情報収集を行う。文献収集、及び現地のインフォーマントにインタビューを行い情報を得る。本研究を行うことにより 、身体の商品化や子供の人権に直結する喫緊の問題に関して、国際秩序形成に向け議論を深化させることができる。
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研究実績の概要 |
国内外の文献によって、研究課題に関わる情報収集をおこなった。海外の関係者に対して、ビデオ会議を用いたインタビュー調査を行った。その要約をホームページに公開した。調査によって得られた内容をセミナー「卵子提供・代理出産で家族をつくる」(於 日本科学未来館)において報告した。 2022年に日本社会学会のセッション(第95回日本社会学会 生殖補助医療と多様化する親密性のデザイン: 親密性を再定義する実践の検討)にて報告した内容(「テ リングの実践による家族の再定義」)をもとに、依頼論文「生殖医療・子育てと家族の未来」を執筆した。これまでに実施したインタビュー内容を引用しながら、 生殖医療によって生成される新しい親密性について、ギデンズやベックを引用しながら論じた。今後、国内で普及していく多様な家族について、海外の先進的な 事例を紹介することができた。これまでのインタビューなどの研究資料を編集し、『生殖テクノロジーとヘルスケアを考える研究会 報告書 X』(2024年3月)として編集・公開した(https://hibino.w3.kanazawa-u.ac.jp/_wp/wp- content/uploads/2024/03/houkoku_10.pdf)。 また、公開シンポジウム「リプロダクティブ・ヘルス/ライツの多角的検討」において、「妊娠出産の商品化とネオリベラリズム」というタイトルで報告を行い、 意見交換を行った。これにより、今後の研究の方向性について貴重な示唆を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビューの対象者を確保するのが困難であり遅延がが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き国内でインタビューを実施するとともに、渡航先を選定し現地調査も行う。
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