研究課題/領域番号 |
21K18444
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鎮目 雅人 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80432558)
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研究分担者 |
中山 智香子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10274680)
深田 淳太郎 三重大学, 人文学部, 准教授 (70643104)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 貨幣の起源 / 価値体系 / 地域通貨 / 先住民社会 / 貨幣の存続と消滅 / 近代貨幣の相対化 / 貨幣の社会的機能 / 社会思想 / 貨幣の比較史 / 異種貨幣の会合 / 価値体系と貨幣 / 貨幣史 / 価値 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、学際的な観点から貨幣の機能と本質について再考し、社会内部での貨幣の機能ならびに貨幣の本質に関する新たな理解を獲得することを目指す。これにより、社会内部での貨幣の機能についての理解を格段に深化させ、貨幣の本質に関する新たな基礎概念の構築やこれまで焦点が当たらなかった新たな視点の発掘につながり、各分野の今後の研究の基盤構築に貢献すると考えられる。
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研究実績の概要 |
日本ならびに世界各地における貨幣の生成とその展開について、実証的・理論的観点からの検討を深めた。具体的には、研究集会を2回(2022年8月および2023年3月)開催し、各人の専門分野の報告をもとに、学際的観点からの意見交換を行うとともに、貨幣の発行と流通の実態に関する実地調査(飛騨高山における地域通貨の流通ならびに佐渡金銀山の運営実態とその歴史的意義)をあわせて実施した。各回の報告者とテーマは以下のとおりである(敬称略)。 2022年8月:清水崇「ゲーム理論からみた貨幣」、千枝大志「17世紀代の山田羽書の存在形態と伊勢志摩両国内での諸藩札との関係」、鎮目雅人「価値体系としての貨幣に関する一試論」。2023年3月:余湖明彦「近代日本経済を支えた佐渡出身者」、高槻泰郎「近世日本の貨幣制度再考」中山智香子「G.F.クナップ『貨幣の国家理論』とその射程」、深田淳太郎「貝殻貨幣経済における価値の秩序生成についての予備的考察」。 研究会における報告と討議ならびに実地調査を通じて、現代の貨幣制度が普及、浸透していく過程で何が生じていたかを、固有の起源と伝統を有する非欧米社会の視点から探るというアプローチをさらに進展させることが確認され、今後は、研究成果の蓄積と対外的な発信に向けて、メンバーの共著による学術書の出版も視野に入れて共同研究を進めることとなった。この間、各人の研究成果を、雑誌論文の公刊、学会における研究発表、学術書の出版等のかたちで社会に還元している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
異分野の研究者の意見交換を通じて貨幣に関する多角的な検討を行うことができている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は新型コロナ感染症の影響で見合わせていた海外の実地調査を実施する予定である。共同研究の成果は、国内外の学会等で発表するほか、学術書の出版等を通じて広く公開していく予定である。
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