研究課題/領域番号 |
21K18484
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
原田 浩司 筑波技術大学, 保健科学部, 客員研究員 (40738168)
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研究分担者 |
大西 淳児 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (30396238)
沖田 克夫 筑波技術大学, 保健科学部, 客員研究員 (50899713)
安 啓一 筑波技術大学, 産業技術学部, 講師 (70407352)
坂尻 正次 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (70412963)
三浦 貴大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (80637075)
坂井 忠裕 筑波技術大学, 保健科学部, 客員研究員 (40925971)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 学習障害 / 視覚障害 / 聴覚障害 / ICT機器 / 視聴覚障害 / 重複障害 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで見過ごされてきた弱視・難聴などの視聴覚障害をありながら,学習障害も併発している重複障害児のための教材・学習環境の開発・評価とする.具体的には,マルチメディアDAISY(mDAISY) を基盤とする形で,次の3 課題を遂行する. 1) 視覚・聴覚支援学校を対象とした弱視・難聴を伴う学習障害児に関する実態調査 2) 対象者の視聴覚障害・学習障害の状況に対応したmDAISY 学習支援システムの開発 3) 様々な障害状況にある対象者の,2)のシステムを用いた学習効果の評価
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研究実績の概要 |
1.実態調査の実施について:視覚特別学校及び聴覚特別支援学校の実態を把握するために、関係する教員に対する聞き取り調査を実施した。その結果、入学する児童生徒が激減していることが判明した。特に、小学部に関しては児童の居住地の小学校に入学しているケースが多く、インクルーシブ教育の推進と共に通常学級の子どもたちとの交流を優先する保護者の意識が強いことが明らかになった。その背景に障害者差別解消法や特別支援教育の普及があることも判明した。 2.学校訪問について:実態把握の結果、視覚障害児・聴覚障害児が在籍する通常の学校への訪問を実施した。弱視学級や難聴学級に在籍する児童生徒に関する授業観察や担当教員に聞き取った結果、児童生徒の課題は一人一人多様な要因が複合的に関わり、担当教員も指導の困難さを抱えていることが明らかになった。また、特別支援学校が行うべきセンター的機能を活かした支援については、有効な手立てになっていないことも判明した。こうした実態に対して、対象児童生徒に対するアセスメントや指導法に関する助言活動を実施した。しかし、コロナ禍の影響やインフルエンザの蔓延で学級閉鎖が突発的に発生したため、計画した学校訪問が予定通りに実施できなかった。 3.「音読」調査に関する機器の開発について:視覚や聴覚に障害のある児童生徒たちは、「音読」についての様々な困難さがあることが判明した。そうした弱視・難聴児童生徒たちへの「音読」中の操作状況を測定するシステムを開発中である。 4.「書字」調査に関する機器の開発について:視覚や聴覚に障害のある児童生徒たちは、「書字」についての様々な困難さがある。そうした児童生徒たちへの「書字」を支援する機器を開発中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響があり外部者を受け入れことに慎重な学校が多くあったこと、及びインフルエンザの蔓延で学級閉鎖が突発的に発生したため計画的な学校訪問ができなかった。そのためオンラインで情報収集にあたったが、実際に障害の詳細な状況把握及び指導法の助言が十分には行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
計画的に進んでいない視覚・聴覚に障害のある児童生徒が在籍する通常の学校に対する訪問数を増やすと共に、障害の詳細な分析及び具体的な指導法に対する助言活動を積極的に実施する。 「音読」調査に関する機器の開発について:一人一人障害の特性に応じた「音読」中の操作状況を測定するシステム開発を推進し、DAISYの有効な支援ツールを活用していく。 「書字」調査に関する機器の開発について:一人一人障害の特性に応じた「書字」についての様々な困難さをサポートする力覚誘導機器開発を推進し、具体的な指導ツールとしての活用法を進めていく。
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