研究課題/領域番号 |
21K18487
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松尾 七重 千葉大学, 教育学部, 教授 (70292654)
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研究分担者 |
中和 渚 関東学院大学, 建築・環境学部, 准教授 (00610718)
森 薫 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (90624859)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | パターン / 幼児数学教育 / 形遊び / リズム遊び / 幼小接続 / 計算力 / 規則性の発見力 / 幼児算数教育 / 教科総合 / カリキュラム / 国際比較 / パターン認識能力 / 積み木遊び / 幼児期 / 算数教育 |
研究開始時の研究の概要 |
児童に比べて幼児は育つ文脈や状況によって、その発達の程度が大きく変わることから、ある領域特定の数学的能力の発達について詳細に検証することは重要である。しかしながら、数学的な内容に関連するどのような遊びにより幼児期の子どもがどのような数学的能力を身に付けられるかについては未だ解明されていない。そこで、本研究では年長児が積み木遊びやリズム遊びを繰り返し行うことにより、パターン認識能力を高め、小学校第1学年における算数の計算力や規則性の発見力の向上を促すことを明らかにする。これにより、幼児教育段階でパターン認識能力の素地を身に付けることで就学後の算数学習の困難性を取り除く方法の改善に貢献できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は就学前の年長児が積み木を使った形遊び,リズム遊びを行うことにより,数と図形に関するパターン認識能力を高め、それにより小学校1年生における算数の計算力や規則性の発見力を向上させることを明らかにし,その成果を国際的に発信することである。そのために,以下の4つの課題に取り組む。(1)幼児期の子どものパターン認識能力の実態を解明する。具体的には,パターン認識能力を捉えるための臨床的インタビューを計画し,幼稚園の年長児を対象として実施し,このインタビューを録画し,その分析を行う。(2)形遊び,リズム遊びを通じて行う算数的活動のプログラムを開発する。(3)プログラムの実施後にパターン認識能力に関わる質問紙調査を実施し,プログラムの効果を検証する。(4)(2)及び(3)と同様に,歌いながら色板を並べる形遊びのプログラムの実施とその前後におけるインタビューをザンビアで実施し,プログラムの効果を検証する。 今年度はプログラム予備実践後に質問紙調査による効果検証を行った。また,プログラムの本実践を,以下の通り行った。形や色をリズムにのせて歌いながら行う,積み木・色板を使った形遊びのプログラムを構想し,東京都の幼稚園年長児13名に対して,1回25から40分の活動を計12回実施した。このプログラムを実施する前に,パターン認識力と計算力に関する臨床的インタビューを実施した。担任の保育者がプログラムを実施し,園長が相談役となり,また,実施中の幼児の様子を観察・記録した。その後,保育者に対してプログラム実践に対するインタビューを実施し,プログラム実施上の問題点やパターン認識能力及び幼児の成長についてたずね,改善点を明らかにした。その結果,形や色を唱えながら並べていく形遊びを通じて,より正確に意欲的に粘り強く取り組み,多くの幼児がパターンを認識することができるようになることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は就学前の5歳児が形や色をリズムにのせて歌いながら色板並べをする形遊びを行うことにより,数と図形に関するパターン認識能力を高め,それが小学校1年生における算数の計算力や規則性の発見力を向上させることになることを明らかにし,その成果を国際的に発信することである。この目的を達成するために,本年度は,形遊びプログラムの予備実践後の小学校における質問紙調査を実施し,リズムにのせて歌いながら行う形遊びのプログラムの効果を解明した。また,その予備実践の改善点を踏まえて,幼児期の子どものパターン認識能力の実態を解明するために,5歳児に対するパターン認識に関わる事前のインタビューを行った。さらに,リズムにのせて歌いながら行う形遊びの算数的活動プログラムを構想し,実践した。加えて,プログラムの実践者に対するインタビューを実施した。次年度に小学校での事後質問紙調査を実施する予定である。このように,当初の計画通り,研究は進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は就学前の年長児が歌いながら積み木,色板を使った形遊びを行うことにより,数と図形に関するパターン認識能力を高め,それにより小学校1年生における算数の計算力や規則性の発見力を向上させることを明らかにし,その成果を国際的に発信することである。既に形遊びのプログラムの本実践を実施していることから,今後は,2022年度に幼稚園で形遊びのプログラムに参加した2023年度の小学校1年生に対して,パターン認識能力の実態を解明するための質問紙調査を実施する予定である。この結果を分析し,形遊びのプログラムの効果を検証する。また,その結果を踏まえて,形遊びのプログラムの修正を行い,その提案を行う。さらに,我が国におけるプログラムの効果検証の結果を踏まえて,ザンビアで同様なプログラムを実施し,その効果を検証する。その結果を基に,歌いながら形遊びを行う算数的活動プログラムを提案する。
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