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嗅覚刺激による乳幼児の発達への影響-匂いの絵本作成-

研究課題

研究課題/領域番号 21K18543
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分9:教育学およびその関連分野
研究機関第一薬科大学

研究代表者

西地 令子  第一薬科大学, 看護学部, 教授 (30413636)

研究分担者 園田 和子  第一薬科大学, 看護学部, 准教授 (10583479)
古田 豊子  大阪青山大学, 健康科学部, 非常勤教員 (00784597)
栗原 はるか  第一薬科大学, 看護学部, 助教 (80614594)
田岡 晃子  大阪青山大学, 健康科学部, 助教 (40959607)
名村 駿佑  第一薬科大学, 看護学部, 助教 (20964969)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
キーワード嗅覚刺激 / 発達 / 乳幼児 / 絵本 / 自閉症スペクトラム障害 / 匂い / 嗅覚 / 発達障害
研究開始時の研究の概要

初年度(1年目)で、主に①匂いの絵本の作成・製本、②対象児の決定、一部調査開始、③母親へのインフォームドコンセント後、絵本を母親に郵送、児の発達(体重含む)チェックおよび食事および食行動(以下「食行動等」)の観察を実施する。2年目以降も初回調査を行うが、追跡調査も実施する。調査は月齢に応じた発達チェックや食行動等を行えるformsを作成し、対象児の月齢のQRコードを母親に送付し回答して得る。3年目以降は追跡調査とし分析を行う。原則対象児が3歳に達するまで観察を継続する。また、ある特定の匂い特異的な反応を示す児においては、発達障害診断ツール等を追加し観察を行う。

研究実績の概要

研究期間は令和4年10月~令和6年2月末までの集計では,研究同意者は206人,匂いの絵本郵送後の回答を得た実人数136人(66.0%),延212人から有効な回答を得ている.倫理的配慮として,大学の倫理委員会の承認を得て研究を開始した.以下,現在までの結果の概要である.延212人(男103,女109,月齢範囲:6ヶ月~1歳6か月)においては,「匂いの絵本に興味を持った」の回答は176人(83.0%),絵本後に「児の変化があった」は115人(54.2%)であった.週2回以上絵本を見ると回答した者はそれ以外と比較して「児の変化あり」の回答率が有意に高かった.
好きな匂いの有無は,「有」が137(64.6%)で,好きな匂いの種類(複数回答)は,「りんご(95)」,「桃(51)」,「ラベンダー(45)」の順であった.嫌がる匂いの「有」は28(13.2%)で,「ラベンダー」と「ミント」が13で同数だった.好みの匂い「有」は,月齢が上がるにつれ高い傾向があり,月齢が高い方が低い方より有意に多かった.好きな匂いの「ジャスミン」と「ミント」は月齢の上昇に伴い高くなる傾向はあったが有意差はなかった.
乳幼児の8割以上が匂いの絵本に興味を持ち,5割以上の児に変化がみられた.これら絵本に触れる回数との関連性が示された.また好きな匂いは,月齢が上がるにつれ多くなる傾向が示された.好きな匂いでりんごが最も多かったのは,果物の中でも乳児に食べさせる第1選択とされ,日常的に触れている匂いが要因として考えられる.一方,日常的に触れていないジャスミン等は月齢があがるに伴い触れる機会や匂いの弁別力の発達と考えられた.2023年発表以外に、次年度は第20回日本疲労学会で発表する.嗅覚刺激と発達のとの関連性については,研究途中ではあるが,第83回日本公衆衛生学会にて発表予定である.これの内容は論文化し発表を考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

下記の理由で送れている。(1)研究倫理審査の承認を頂くまで約1年要したことで(返答も3ヶ月~6ヶ月要したこともある。)(2)研究開始が2年目10月となったが、研究開始後、一時期の研究協力者の応募は順調であった。しかし、その時期をピークに協力者の応募が急に減少し、現在はほぼない。(3)領域の教員の急な休職により、研究に費やす時間がほぼなくなった。補助員も要求したが上司の許可が下りなかった。このため、研究についても最低限のフォローメールにととまざる得なかった。(4)フォローメールへの返答も年齢が上がるにつれて回答がないものが多くなった。
以上のことから、研究協力者には研究の意義を再認識をして頂く必要を感じている。

今後の研究の推進方策

①上記の理由のため、1年延長して研究を継続することの許可を頂いた。対象者の拡大も視野に入れていたが、実質的に研究活動できている研究者は2名であり、新規対象者の獲得はかなり難しいと考えられる。
②フォローメールの数の減少については、新たに対象者に研究の意義と粗品を送り、対応する予定である(1回目通知は既に終了)。
③広報の強化として郵便局におけるポスターの掲示依頼(有料)を検討中である。
④1歳6ヶ月と3歳の2つをプロトコールにしているため、1歳6ヶ月のアンケート集計結果により、嗅覚刺激と発達の関係性が検証できる。
⑤残り1年で3歳までの影響を検証することは難しいかもしれない。本を活用して新たな研究戦略も必要であると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 乳幼児における嗅覚刺激「匂いの絵本」の影響―第1報―2023

    • 著者名/発表者名
      西地令子 園田和子 古田豊子 田岡晃子 栗原はるか
    • 学会等名
      第25回日本健康支援学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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