研究課題/領域番号 |
21K18548
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
金田 勝幸 金沢大学, 薬学系, 教授 (30421366)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 行動嗜癖 / オペラント課題 / ランニングホイール / 依存症 / ドパミン / セロトニン / 側坐核 / フィバーフォトメトリ- / ゲーム・ネット依存 / ファイバーフォトメトリ / 薬物依存 / オペラント / ネット・ゲーム依存 / ネット・ゲーム依存症 / ランニング・ホイール / マウス |
研究開始時の研究の概要 |
社会生活への悪影響にもかかわらず、ゲーム、ネットなどの特定行動にのめり込んでしまう行動嗜癖は深刻な社会問題である。本研究では、マウスがエサなどの報酬がなくても回し車を執拗に回転させる習性に着目し、独自の「オペラントホイールランニング課題」を構築し、嗜癖の脳内メカニズム解明に挑む。種々の融合的研究手法を駆使し、行動嗜癖に関わる神経伝達、関与する脳部位、当該脳部位の活動と嗜癖行動との因果関係を解明することで、科学的根拠に基づいた治療法開発へ貢献する。
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研究成果の概要 |
ゲーム、ネットなどの特定の行動にのめり込んでしまう行動嗜癖に対する治療法の開発が求められている。しかし、嗜癖の病態メカニズムには不明な点が多い。本研究では、マウスの執拗なランニングホイール(RW)回転行動に着目し、独自の動物モデル実験系を構築した。マウスが鼻先を穴に一定回数挿入するとRWのブレーキが解除され、RWを回転させることができる課題を構築し、鼻先挿入回数からRWへの欲求を評価した。その結果、側坐核でのドパミンD1、D2受容体およびセロトニン5-HT2C受容体を介した神経伝達、および、側坐核神経活動の減少がRWへの欲求に重要であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロナ禍によりゲーム・ネット嗜癖症者が増加した。よって、科学的根拠に基づいた治療的介入法の開発は喫緊の課題である。本研究により、側坐核でのドパミンD1、D2受容体およびセロトニン5-HT2C受容体を介した神経伝達が行動嗜癖の病態メカニズムとして重要である可能性が示唆されたことから、これらを標的とした治療薬の開発に繋げることで、行動嗜癖という社会課題の解決に貢献することが期待される。
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