研究課題/領域番号 |
21K18563
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
田中 康裕 玉川大学, 脳科学研究所, 准教授 (20533128)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 記憶 / 記憶形成 / 細胞外記録 / 機械学習 / 慢性記録 |
研究開始時の研究の概要 |
新しい環境で試行錯誤をして新たな記憶を形成することは、動物にとって非常に重要な機能である。しかし、学習中、まさに動物の行動が変化する瞬間に神経活動のダイナミクスがどのように変化するのかは、十分に明らかになっているとは言えない。本研究の目的は哺乳類の生体脳から長期的に多細胞の神経活動を取り、その背景にあるダイナミクスを推定することで、記憶が生じ、固定化するリアルタイムな過程を神経活動ダイナミクスとして捉える。複雑な多細胞神経活動を、人間にとって理解しやすいダイナミクスの形で調べ、記憶のメカニズムに概念的な描像を与える可能性を将来的に持つ研究である。
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研究成果の概要 |
新環境での試行錯誤と新記憶形成のプロセスにおいて、動物の行動が変化する瞬間の神経活動のダイナミクスを明らかにする。ニューロピクセル電極を使用して慢性的な神経活動の長期記録を行うための安定した電極保持ソケットを開発した。骨表面から正確な脳座標を決定するために、Long-Evansラットを使用して脳定位アトラスを作成した。仮想現実環境を使用した行動課題の開発や、頭部固定装置の改良も行った。実験では自由オペラント条件付け課題を行い、内側前頭前野から神経ピクセル電極を使用して神経活動を計測した。神経多様体の解析や集団的神経活動のモデル化を行った。記憶形成過程の解明に向けて技術開発を進める。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、新たな記憶形成と動物の行動における神経活動の関係を探求するために、様々な技術開発を行いました。新規装置の開発や仮想現実環境の導入、神経活動の長期間記録などを通じて、記憶形成の過程とその神経ダイナミクスをリアルタイムで捉え、理解を深めました。これらの研究成果は、学習・記憶に関する理論の発展、神経疾患モデルの改善、教育方法の進歩、AIやロボット技術の分野に対する人間行動のモデル化など、広範な分野に大きな影響を与える可能性があります。
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