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q-指数関数と一般化三角関数を繋ぐオイラー型関係式

研究課題

研究課題/領域番号 21K18582
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
研究機関東北大学

研究代表者

猪奥 倫左  東北大学, 理学研究科, 准教授 (50624607)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード非線形スケール変換 / q-対数関数 / q指数・対数関数 / q-指数関数 / 一般化三角関数 / オイラー型関係式 / 分野横断型ネットワーク
研究開始時の研究の概要

目的1を実現するためにはq-指数関数と一般化三角関数それぞれの長所を他方に伝搬させることが必要である.目的1のためにも,両分野の長所と課題を徹底的にすり合わせ,打開策を探ることが必要になる.このためにも目的2のネットワークを活用する.目的2を実現するために,統計力学分野(q-指数関数),数理解析学分野(一般化三角関数),およびそれらの関連分野から専門家を招聘して研究集会を開催する.

研究実績の概要

オイラー型関係式と関連して,臨界型関数不等式や関連する変分問題を劣臨界の連続極限として導出する研究を行っている.1年目,2年目の研究において,集中レベルの連続性を持つような劣臨界近似の構成に成功し,得られた結果はProceedings AMSから出版済みである.さらに,この劣臨界近似をより強い収束性で示すために,Gamma--Convergenceの証明を試み,劣臨界指数に関する不等式の一様有界性の証明を多方面から検証した.証明は完了していないものの,Moserによる原証明,Nakanishiらによるその精密化の証明に立ち返ることで,汎関数の構造に起因する困難を伴うことを確認した.
また,本研究の主題であるオイラー型関係式を探るため,非線形固有値問題との関連性を考察した.これと関連して,高階Sobolev不等式の最良定数,集中レベル,最小化関数の劣臨界近似可能性について考察した.そのためにも,元となる高階Sobolev不等式の最良定数や最小化関数を求める必要があるが,これがHilbert空間の設定でしか得られていないことを突き止めた.連続パラメータに対する劣臨界近似として臨界問題を捉えるためにも,L^p空間の設定において最良定数とその最小化関数を求める必要がある.こちらも最終的な結論には至っていないものの,既存のTalenti型関数が機能しないことを確認するとともに,その他の特殊関数の適用可能性について精査した.明示的な値が求まらないまでも,近似的な表現の可能性や,可積分指数を空間次元に近づけることによる漸近評価の導出など,多面的な解析を試みている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

最終目標には辿り着いていないものの,関連する臨界問題の知見を順調に蓄積している.

今後の研究の推進方策

これまでの研究において,q指数関数を劣臨界近似関数として持つような臨界問題について解析を行ってきた.q指数関数とq三角関数をつなぎ合わるためには,もう一方のq三角関数に対する知見を深める必要がある.本研究では背後にある微分方程式の観点からこれを考察するため,q三角関数の一つの表現である非線形固有値問題について研究を進める.また,並行して,これまでに研究を進めてきたq指数関数と関連する臨界問題群についても考察を深め,両q関数の背後にある微分方程式や,対応する変分構造,その発露である関数不等式の最良定数や最小化関数の観点から両q関数の関連性を明らかにすることを試みる.

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [国際共同研究] Milano University/Firenze University(イタリア)

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] W^{1,p} approximation of the Moser--Trudinger inequality2023

    • 著者名/発表者名
      Masato Hashizume and Norisuke Ioku
    • 雑誌名

      Proceedings of the American Mathematical Society

      巻: 151 号: 10 ページ: 4279-4289

    • DOI

      10.1090/proc/16508

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] $W^{1,p}$ approximation of the Moser--Trudinger inequality2023

    • 著者名/発表者名
      M. Hashizume, N. Ioku
    • 雑誌名

      Proceedings of the American Mathematical Society

      巻: accepted

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] $W^{1,p}$ approximation of the Moser--Trudinger inequality2023

    • 著者名/発表者名
      N. Ioku
    • 学会等名
      Analysis seminar, Firenze University
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] $W^{1,p}$ approximation of the Moser--Trudinger inequality2023

    • 著者名/発表者名
      N. Ioku
    • 学会等名
      Analysis seminar, Milano University
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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