研究課題/領域番号 |
21K18589
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
|
研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
鎌谷 研吾 統計数理研究所, 統計基盤数理研究系, 教授 (00569767)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | マルコフ連鎖 / モンテカルロ法 / ベイズ統計学 / 確率過程 / ハミルトニアン / Markov chain / Monte Carlo / Bayesian statistics / Scalability / Bayesian Statistics / Exact sampling / Differential privacy / Scalable Computing / Monte Carlo method / Stochastic process / Random number generation / マルコフ過程 / スケーラブル / ビッグデータ |
研究開始時の研究の概要 |
ベイズ統計学においても,データサイズに関して頑健なアルゴリズムが注目を集めている.そうしたアルゴリズムは,正確で時間のかかる手法に取って代わり,いまでは基本的なアルゴリズムとみなされている.しかし,スケーラブルの実現のために,ベイズ統計学の特徴であった明瞭な意味を失ってしまう. この数年に,従来の常識を覆す,明瞭な意味を保ついくつかの手法が提案されてきた.いずれも確率過程を用いた手法だ.確率過程の生成には技術的な困難がともなう. 本研究では技術的困難の解消の糸口を探りたい.また,そうした試みを通じて統計計算の発展に寄与したい.
|
研究成果の概要 |
確率過程を用いた手法である、区分確定的マルコフ過程を用いた新しい頑健な手法の実装技術の開発と、理論的な性質を研究し、研究は継続中である。また、この離散時間版ともいうべき手法の研究も行った。近年、多くの手法が局所的な情報を利用した決定論的提案を用いるが、頑健性に欠ける。一方で、頑健な既存手法は局所的な情報を入れにくい。本研究では、両者の良い部分を取った手法、Haar-Weave-Metropolisカーネルを作成し、数値実験で有効サンプルサイズと平均二乗ジャンプ距離で他の方法に優れていることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、近年注目されている確率過程の生成を用いる手法の技術的課題であった確率過程の効率的な生成を目的としていた。国際共同研究により、技術的困難を軽減することができた。ベイズ統計学の分野では、マルコフ連鎖モンテカルロ法が依然として主流であり、この手法が苦手とする部分は、そのままベイズ統計学の適用が困難な部分でもあった。本研究の技術的な発展により、従来手法で困難とされていた領域をさらに狭めることができると期待している。
|