研究課題/領域番号 |
21K18590
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
Chen Yong 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (30806732)
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研究分担者 |
熊谷 明哉 東北大学, 材料科学高等研究所, 准教授 (50568433)
LUSTIKOVA JANA 東北大学, 先端スピントロニクス研究開発センター, 助教 (90847964)
千葉 貴裕 福島工業高等専門学校, 一般教科, 講師 (90803297)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | トポロジカル物質 / エキシトン / 熱電素子 / 物性物理 / エキシトン超流体 |
研究開始時の研究の概要 |
3次元トポロジカル絶縁体の二次元ディラック電子物性に注目し、トポロジカル表面状態の二層構造において空間的に離れた電子と正孔のクーロン相互作用による二層エキシトン凝縮を実現し、トポロジカルエキシトンの新奇物性に基づいた熱・電気輸送を実装する。 本研究によってトポロジカルエキシトン物性やトポロジカルエキシトン超流動の学理構築及びエキシトンの操作やエキシトン超流体を利用した高効率の熱電素子並びに低散逸性エキシトン情報素子の開拓を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、三次元トポロジカル絶縁体の二次元ディラック電子物性に注目し、トポロジカル表面状態の二層構造において空間的に離れた電子と正孔のクーロン相互作用による二層エキシトン凝縮の実現を目的とした。バルクキャリアを伴わない理想的な二次元ディラックバンドを有するBiSbTeSe2トポロジカル絶縁体を利用して、二層のトポロジカル表面状態の距離を制御したナノデバイスを作製した。作製したデバイスにおいて、ゲート電圧により、キャリアを独立に制御することを試みた。また、磁性エキシトンの開拓に向けて、強磁性Cr2Ge6Te6、反強磁性CrI3を用いて、積層構造に依存して磁気特性が変化することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Cr2Ge6Te6の磁気特性が積層する酸化物、その積層順により変化することを明らかにした。その物理的要因が、スパッタ成膜した酸化物中の歪みが引き起こしたCr2Ge6Te6中の引っ張り歪みにあることを明らかにした。この結果は、二次元磁性材料を酸化物薄膜などと接合し歪みを導入することにより、磁気特性を変調し、デバイス応用時に求められる磁気特性へ調節できる可能性を示した。また、CrI3を用いたヘテロ構造では、反強磁性と強磁性が共存するモアレ磁性を観測し、そのモアレ磁性を電気的に変調できることを実証した。この結果は、新たなメモリやスピンロジックデバイスへ応用できる可能性を示した。
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