研究課題/領域番号 |
21K18593
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武田 俊太郎 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (80737304)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 量子シミュレーション / 光量子情報処理 / 連続量量子情報処理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、光を用いて任意のハミルトニアンをシミュレートできる連続変数量子シミュレータを目指し、その原理実証を行う。今回は第一歩として、シンプルかつ量子力学的効果が顕著に現れる現象である「調和ポテンシャル中における2つの波束の量子干渉ダイナミクス」をシミュレートする。これにより、ポテンシャル中で動く2つの波束が交差する際に現れる非自明な量子干渉効果が忠実にシミュレートできるかどうかを評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、多彩な物理・化学現象を解き明かす新しいシミュレーションツールの開発に挑んだ。具体的には従来、量子系の粒子数・スピンなどの離散変数のシミュレーションに用いられていた「量子シミュレーション」の手法を発展させ、連続変数(位置・運動量や振幅・位相など)のシミュレーションにも適用可能な新しい量子シミュレータを開発した。これにより、調和ポテンシャル中での波束の振る舞いをシミュレートすることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回開発したシミュレータをさらに発展させることで、従来の離散変数のシミュレータには不向きだった、連続変数に関わるシミュレーションが自然な形で実装できる。これにより、振幅や位相などの連続変数が関わる多彩な物理・化学現象の解明に大きく貢献しうる。さらに、連続変数は離散変数よりも高い自由度を持つため、比較的小規模な量子シミュレータでも高次元のシステムをシミュレート可能であり、光量子技術の実社会応用の1つになりうると期待される。
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