研究課題/領域番号 |
21K18614
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
寺嶋 和夫 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30176911)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 外太陽系 / 氷惑星 / クライオプラズマ / 環境シミュレーター / 赤色物質 / IR吸収分光 / 質量分析 / 発光分光 / 深宇宙 / プラズマプロセス |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙環境における”分子進化”の解明は、宇宙や生命の起源といった人類が持つ根源的な疑問に対して答えを与え、宇宙がどのように進化し、今後未来どこへ行くのか、宇宙における人類の居住は実現可能なのか、という今後の人類の生命活動に大きな指針を与える我々人類が持つ最重要な課題の一つである。 本研究では、このような課題を念頭に置いて、熱い注目を最近集めている”深宇宙(外太陽系)探索研究”の大きな一助とすべく“氷惑星クライオプラズマ環境シミュレーター”の開発を通じ、クライオプラズマ宇宙物質科学の新展開を目指す。
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研究成果の概要 |
太陽系外惑星で観測される赤色有機物質の解明を目指し、本研究では、85Kでクライオプラズマを照射し、その後クライオプラズマを用いずに85Kから200Kまで昇温した際に、赤色を呈する氷を赤外線(IR)吸収分光法(2500-1700 cm-1)で分析した。原料とは異なるるIRピークの強度は、赤色発色中は照射時間と共に増加した。120Kー150Kでの赤色化の消失とと共に、2170cm-1と1790cm-1のIRピーク強度が減少した。これらのピークは,Cおよび/またはNを含む三重結合または累積二重結合とカルボニル基に由来するものと考えられる。以上より、赤色物質は、これらの官能基を含むと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙環境における”分子進化”の解明は、宇宙や生命の起源といった人類が持つ根源的な疑問に対して答えを与え、宇宙がどのように進化し、今後未来どこへ行くのか、宇宙における人類の居住は実現可能なのか、という今後の人類の生命活動に大きな指針を与える我々人類が持つ最重要な課題の一つである。 本研究では、当該分野で最近熱い注目と進展を見せている”深宇宙(外太陽系)探索研究”の大きな一助とすべく“氷惑星クライオプラズマ環境シミュレーター”の開発・創成そして具体的な課題(氷惑星での赤色物質の理解)を通じて、以上のような人類の過去、そして未来にとって新しい展開が期待できる学術的および社会的な意義の高い研究である。
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