研究課題/領域番号 |
21K18639
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大場 康弘 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (00507535)
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研究分担者 |
新家 寛正 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40768983)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 光化学反応 / 可視光 / 分子進化 / 局在表面プラズモン共鳴 / 表面プラズモン共鳴 / 地球外環境 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「宇宙における可視光による光化学反応」について,(1)それが実際に宇宙でどのような条件で起こりうるのか,そして(2)どのような分子がどれほど変化するか,という2点についてその詳細を明らかにする。 真空装置内に炭素質物質や金属などからなる微粒子と混合した有機物薄膜を設置し,そこへ現有の光源から発せられる可視光を集光し,一定時間光を照射する。その後,真空装置から有機物を回収し,現有の液体クロマトグラフ-飛行時間型質量分析計にて,材料の減少量および反応生成物の同定・定量をおこなう。さらに研究協力者の援助を得て,宇宙環境に存在する微粒子の表面プラズモン共鳴への効果を理論的に解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では,地球外環境に存在する数種の有機化合物に触媒存在下で可視光を照射し,従来は考えられていなかった可視光による光化学反応可能性を検証した。アミノ酸の一つ,アラニンに可視光円偏光を照射してそのD/L比変化を調べたが,80時間程度の照射では,明らかなD/L比の変化はみられなかった。一方,HMTやウラシルなど窒素複素環化合物に触媒存在下可視光を照射すると,ある条件下では分解が確認され,未知の分解生成物も認められた。これらの結果は,可視光が地球外環境での有機化合物分布に影響を及ぼすことを示唆するが,明確な結論を得るためにはさらに研究が必要とされる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球外環境では真空紫外光による光化学反応が分子進化に大きな寄与があると広く受け入れられており,これまでに無数の研究がおこなわれてきた。しかし光のフラックスとしてはそうした真空紫外光領域よりも可視光領域のほうがはるかに高かったが,フォトンエネルギーが化学反応進行に不十分であったため,光化学反応に対する可視光の影響は無視されてきた。しかし本研究で示唆された,触媒存在下での可視光領域での光化学反応はこれまでの認識を覆しうる重要な結果といえる。一方で,可視光の影響の具体的評価にはさらに検証すべき項目が多く残されており,今後の課題といえる。
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