研究課題/領域番号 |
21K18671
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
溝尻 瑞枝 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (70586594)
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研究分担者 |
石川 善恵 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (20509129)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 球状ナノ粒子 / レーザ微細加工 / 接合 / 還元 / Cu2O / 熱ダイオード |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,申請者らがこれまでに発見したフェムト秒レーザパルス照射により透明なCu2O球状ナノ粒子が単層でCu薄膜上へ局所接合される新規現象を応用し,Cu2O球状ナノ粒子の局所接合・還元を用いた3次元熱ダイオードを創製することにある.具体的には,Cu・Cu2O球状ナノ粒子の3次元積層構造を作製し,Cu-Cu2O接合による熱整流作用を3次元的に利用する.特に,フェムト秒レーザを用いた選択還元接合は空間的・時間的熱マネージメントを必要とするプロセスであり,3次元熱ダイオードの熱整流特性の評価を通して,Cu2O微小球の接合還元現象の解明に挑戦する.
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研究成果の概要 |
本研究では,我々がこれまでに見出した,フェムト秒レーザパルスを照射するとCu2O球状ナノ粒子が単層でCu薄膜上へ接合される新規現象を応用し,3次元積層造形とその熱整流作用を評価した.Au,Cu,Cr薄膜とSi基板上での接合実験結果から,接合最小エネルギーはAu<Cu<Cr<Siの順となった.電磁場解析によるCu2O球状ナノ粒子と基板との接点の電場強度を求め,この電場分布から入熱流速を求めて,レーザ1パルス照射時の温度履歴を熱伝導解析により求めた.その結果,Cu2O球状ナノ粒子と基板との接点の最高到達温度は,Au<Cu<Cr<Siとなり,局所加熱を示唆する結果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フェムト秒レーザパルス照射により透明なCu2O球状ナノ粒子が単層でCu薄膜上へ局所接合される新規現象を応用し,Cu2O球状ナノ粒子の局所接合・還元メカニズムを明らかにした.局所的な電場増強の光熱変換による接合の可能性を示唆する結果は熱の局所制御の知見として学術的意義があり,社会的には,還元焼結によるCuパターニング技術への応用が期待できる.
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