研究課題/領域番号 |
21K18691
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分19:流体工学、熱工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
津島 将司 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (30323794)
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研究分担者 |
鈴木 崇弘 大阪大学, 大学院工学研究科, 講師 (90711630)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 分離濃縮 / 酸素富化 / 吸脱着制御 / 金属ポルフィリン錯体 / 物質輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
燃料電池などのエネルギー変換デバイスにおいては供給ガスの酸素濃度(空気中では21%)を高めることで電池性能を向上させることができます。そのため、省エネルギーで酸素濃度を高めることができればエネルギー変換効率の向上につながります。そこで本研究では、酸素吸脱着を金属元素と電子供与性配位子の組み合わせにより制御し、酸素富化デバイスとして実証することを目的とします。従来、高エネルギー消費とされてきた酸素の高濃度化について、生体材料からの着想を起点として、工学的に有用な酸素富化(分離、濃縮、貯蔵、供給)プロセスの確立に挑戦し、将来のエネルギー社会を先導する研究開発を進めます。
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研究成果の概要 |
酸素は,様々なエネルギー変換デバイスにおける反応化学種である.酸素の空気中濃度は約21%であるが,これを高めることができれば,化学反応を促進することが可能となる.しかしながら,物質の濃縮は多くのエネルギーを消費するプロセスであり,エネルギー変換デバイスへの適用を前提とした研究はほとんど見当たらない.自然界では,血液中の酸素運搬など,低エネルギー消費での酸素分子の分離・濃縮と輸送が実現されている.そこで本研究では,溶液中の金属ポルフィリン錯体への酸素分子の配位結合に着目し,省エネルギープロセスとしての酸素吸脱着を金属元素と電子供与性配位子の組み合わせにより制御し,実証するための研究を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸素は,様々なエネルギー変換デバイスにおける反応化学種である.酸素の空気中濃度は約21%であるが,これを高めることができれば,化学反応を促進することが可能となる.本研究では,血液中の酸素運搬から着想し,低エネルギー消費での酸素分子の分離・濃縮と輸送の実現に向けて,溶液中の金属ポルフィリン錯体への酸素分子の配位結合に着目した研究を実施した.酸素または窒素供給下における吸光度計測にもとづいて,酸素吸脱着に適した金属ポルフィリン錯体の検討を行った.その上で,酸素吸脱着に伴う電気化学応答を基礎的に調べることで,デバイス応用に向けた基礎的な知見を得た.
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