研究課題/領域番号 |
21K18706
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長 康雄 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 特任教授 (40179966)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 走査型非線形誘電率顕微鏡 / 時間分解走査型非線形誘電率顕微鏡 / 界面準位密度 / MOS界面 / トラップ / 走査型非線形誘電率常磁性共鳴顕微鏡 / 間分解 SNDM装置 |
研究開始時の研究の概要 |
走査型非線形誘電率顕微鏡法(SNDM)及びその発展形である局所DLTS法とESR技術を組み合わせ更にSNDM(または局所DLTS)に時間分解能も持たせ統合することにより,時間分解局所電子スピン共鳴法の開発をおこなう. これをSiO2/SiC界面評価に適用しこの界面中に分布しているDitの種類と起源を明らかにする.更にHfO2/Si等のMOS界面で起こるPisitive (Negative) Bias Temperature Instabilityの原因解明や絶縁膜/GaN界面Al2O3/ダイアモンド界面等の評価にも活用し,現在まで得られていない高性能なMOS界面の実現に資する研究を行う.
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研究成果の概要 |
GaN MOS界面の評価に関して大きな進展があった。GaN界面は熱エネルギーより大きくキャリアが超えることの難しいポテンシャル障壁揺らぎが存在することが分かった。これは界面は欠陥分布も含めて均質であると信じられていた半導体業界の常識を覆す成果であり、このポテンシャル揺らぎ問題を解決する事なしには、ワイドギャップ半導体を用いた高移動度のパワーMOSデバイス実現は不可能である事を指摘した。更にSNDMRの装置開発を行い完成した。磁場は360℃回転でき5000G以上までかけられ、温度は極低温(30K)から常温迄コントロール可能とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SNDMRの装置開発を行い完成した。磁場は360℃回転でき5000G以上までかけられ、温度は極低温(30K)から常温迄コントロール可能とした。スピン反転用マイクロ波磁界の周波数可変範囲と最高強度はそれぞれ1~20GHzと0.23Gで、ESR計測に十分な値を達成している。 実際の実験条件を想定し、欠陥密度Nt=1012cm-2の測定サンプルを半径150 nmの探針電極を用いて信号検出を行うという仮定のもと試算を行ったところ、1.3×10-19 F/V程度の信号強度が得られるとの結果を得ており、現行のSNDMによって十分検出可能な信号強度である事が分かった。
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