研究課題/領域番号 |
21K18713
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
白樫 淳一 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00315657)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | Auナノギャップ / 人工シナプス / シナプス可塑性 / 物理リザバー / リザバーコンピューティング / シナプス素子 |
研究開始時の研究の概要 |
RCは学習時の結合重みの更新要素が少ないため、学習コストの低減や実装の容易さが特徴となる。リザバー層を物理的な非線形素子として実装することで、学習時の高負荷な非線形演算処理を物理系ダイナミクスの振る舞いに委ねることができる。よって、物理RCは、高効率な機械学習マシンとして極めて有望であり、自然の摂理に倣う(習う)ナチュラルコンピューティングを体現している。本研究は、単純なMetal/Insulator/Metal構造で高抵抗型の非線形素子としてAuナノギャップを提案し、その物理ダイナミクスとして量子力学的トンネル効果を用いる。集積化が容易なAuナノギャップを用いた物理RCとそのハードウェア実装を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、エレクトロマイグレーション現象を制御しながら金属原子を室温で一つずつ移動させることが可能なナノギャップのトンネル抵抗制御技術(アクティベーション法)を利用して、シンプルな高抵抗型Auナノギャップ系シナプス素子の実現と、Auナノギャップでの短期記憶ダイナミクスを用いたリザバーコンピューティングへの応用を行った。これらより、Auナノギャップを基礎とした物理リザバーコンピューティング技術を確立し、脳型コンピューティングの可能性を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リザバーコンピューティングは従来のリカレントニューラルネットワークに比べて学習時での結合重みの更新要素が少ないため、学習コストの低減が特徴となる。よって、Auナノギャップを用いた物理リザバーコンピューティングは、ハードウェア実装や演算アルゴリズムの観点から高効率な機械学習マシンが実現可能と考えられ、自然の摂理に倣う(習う)ナチュラルコンピューティングを体現している。本研究は、Auナノギャップで発現する量子力学的トンネル効果をダイナミクスとして用いる。集積化が容易なAuナノギャップを用いた物理リザバーコンピューティングは世界でも例がなく、そのハードウェア実装はユニークで挑戦的な課題と考えられる。
|