研究課題/領域番号 |
21K18716
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
藤本 康孝 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (60313475)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 電気機械エネルギー変換 / モータ / マイクロ波 / 共振結合 |
研究開始時の研究の概要 |
社会を支える基盤技術であるモータや発電機における電気機械エネルギー変換の基礎理論は、電束電流が無視できる数十kHz以下の低周波数帯域において概ね確立しているが、そこでは鉄心と銅線が用いられるため軽量化が難しいという課題がある。この課題を解決するため、本研究では従来の電気機械エネルギー変換理論の枠組みを超える新たな理論の構築と検証を行う。鉄心を廃し、従来の銅線を導波路に置き換え、数GHzのマイクロ波帯においてステータ側導波路とロータ側導波路で共振回路を構成して力を発生させるモータの基本モデルを提案する。従来のモデルと比べ電源周波数が6桁ほど高いため、全く新しい理論の構築に挑戦する。
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研究成果の概要 |
近年、MHz帯磁界共振方式のワイヤレス電力伝送が注目を集め、大きな電力伝送が可能とのMITの研究結果が発表された。研究者はこれを応用し、MHz帯の電気機械エネルギー変換理論を提案し、さらにGHz帯域への拡張を試みた。ステータおよびロータからなるマイクロ波回路設計を行い、エアギャップを介したマイクロ波伝送のモデルを提案した。有限要素シミュレーションにより提案回路によって小さいながらも力が発生できることを確認した。また、導波管内外の電力損失の解析を行い比較を行った。その結果、導波管内の損失は良く一致するが、導波管外の損失は計算値が理論モデルによる値よりを大きく上回ることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のモータや発電機の研究開発では、完成された従来の電気機械エネルギー変換工学の基本原理に立脚して、効率や出力密度の向上など多くの取り組みが行われている。近年のモータの性能向上は、磁石材料の改良や冷却機構の改善によるところが大きいが、基本原理の枠組みの中での改良であるため、今後、性能が大幅に改善したり特性が大幅に変質したりすることは難しい。本研究の高周波電気-機械エネルギー変換は、従来のものより電源周波数が6桁ほど高く、その機械的構造や原理が大きく異なっている。本研究でシミュレーションと理論により力の発生が確認できたことにより、新しいモータや発電機の可能性を拓いた。
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