研究課題/領域番号 |
21K18722
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾崎 雅則 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50204186)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 液晶 / コレステリックブルー相 / 格子配列 / 配向制御 / 光配向 / 光デバイス / 配光欠陥 / 配向欠陥 |
研究開始時の研究の概要 |
液晶光制御デバイスは液晶の誘電的、光学的異方性を利用しているが、その特性は入射光の偏光状態に依存し、応用上の制限を受ける場合が多い。一方、異方性を生み出す分子配列は、デバイスの基板界面や外部電界印加の影響により、配向場の不整合(トポロジカル欠陥)を内包する場合が多い。本研究では、従来の液晶デバイスでは有害なもの不要なものと考えられてきた欠陥の配列を空間的に制御することにより、光学的に等方な液晶を実現し、入射光の偏向に依存しない光デバイスを開発する。
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研究成果の概要 |
液晶光デバイスは液晶の異方性を活用するため、その特性が入射光の偏光状態に依存し応用が制限される場合が多い。一方、異方性を生み出す分子配列は、配向場の不整合(トポロジカル欠陥)を内包する場合が多い。本研究では、従来、有害なものと考えられてきた欠陥の空間配列を制御することにより、光学的に等方な液晶を実現し新しい発想の新規光デバイスを探索することを目的とした。具体的には、元トポロジカル欠陥との共存により三次元螺旋構造を安定化するブルー相液晶に着目し、ブルー相液晶の格子配列の精密制御を目指して、素子基板表面への配向容易軸の付与と電界印加によって格子面ならびに格子軸のマクロな制御を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光学的等方性電気光学効果を実現するための一つの候補材料が、三次元螺旋構造を有するコレステリックブルー相液晶である。ブルー相液晶は、偏光無依存な光位相変調や高速応答性などの魅力的な性質を有しているが、分子配列のみならず格子構造の配列制御が困難であった。本研究では、電界印加処理によりブルー相液晶の格子配列、すなわち、欠陥配列を大面積高品位に制御することを可能としている。このことは、液晶の自己組織性とトップダウン的配向制御を融合することにより、デバイスレベルでの広範囲での結晶方位制御を可能とし、液晶光デバイスの応用可能性を広げた点で意義がある。
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