研究課題/領域番号 |
21K18733
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
藤澤 浩訓 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (30285340)
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研究分担者 |
中嶋 誠二 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (80552702)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 異常光起電力 / 太陽電池 / 高効率 / 極性結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
光のエネルギーを電気のエネルギーに変換する光電変換は,太陽電池として広く普及している.本研究では,従来の光電変換の原理であるpn接合(注1)にかわり,極性結晶における異常光起電力効果(注2)を発電原理とする新たな高効率太陽電池の創出を目指す. 注1:pn接合:半導体中の電流は,正の電荷を持つ正孔と負の電荷を持つ電子によって担われる.正孔が電子に比べて多いp型半導体と電子が正孔に比べて多いn型半導体の接合をpn接合と呼び,光照射により起電力を発生する. 注2:異常光起電力効果:対称中心を持たない極性結晶において,pn接合などで発生する起電力よりもはるかに大きな起電力が発生する効果.
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研究成果の概要 |
従来のシリコン太陽電池や次世代のペロブスカイト太陽電池では,2種類の半導体を接合して初めて発電が可能になります.また,発生する電圧は用いる半導体によって制限されます.これに対し,極性結晶では,2種類の材料の接合を作ることなく,光を当てるだけで発電が可能です.古くから知られた現象ですが,効率が非常に低く,実用化には不向きとされてきました.本課題では,その高効率化のために,結晶内部で発生した電気をいかに効率的に取り出すかについて検討を行い,約10倍の高効率化を実証するとともに,さらなる高効率化を実現するための指針を得ました.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半導体で構成された太陽電池にかわる発電原理として,極性結晶おける異常光起電力効果に着目し,その実用可能性を実証した点に意義があります.極性結晶には多種多様な物質が存在するため,環境に優しく,かつ高効率な物質の選択とあわせて,次々世代の太陽電池を実現するための一つのブレークスルーになり得ます.
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