研究課題/領域番号 |
21K18743
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本田 利器 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (60301248)
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研究分担者 |
小谷 仁務 京都大学, 工学研究科, 助教 (30814404)
田中 尚人 熊本大学, 熊本創生推進機構, 准教授 (60311742)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ベイジアンSEM / 小規模コミュニティ / スモールデータ / WAIC / WBIC / 自然災害 / 災害復興 / 不確実性 / 混合調査法 |
研究開始時の研究の概要 |
土木分野におけるコミュニティ調査において,住民の意識等の直接質問(計測)できない 因子を解明の重要性が増している.そのための有用な分析手法として構造方程式モデリング(SEM)が挙げられる.本研究では,ベイズ理論に基づくベイジアンSEMを利用し,質的情報を定量化した上でベイズ推論の事前情報として与え,定量的情報と統合する分析枠組みを構築し,その利用方法を提案する. これにより,小規模コミュニティ調査のようなデータ数が限られる場合にも適用可能となる.また,事前情報の不確実性を因果構造モデル上で自由に配分できるため,調査における不確実な要因の影響を合理的に考慮した分析も可能となる.
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研究成果の概要 |
サンプル数の少ないコミュニティ調査の分析において,量的情報と質的情報を統合した分析を可能とする枠組みとして,インタビュー等による質的な情報を活用しつつ,定量的な分析とうまく融合させて説得力のある明確な結果を導出するために,ベイズ理論を適用して定式化されたベイジアンSEMを利用する手法を構築した. 事前情報の設定手順,事前分布の妥当性を評価する方法としてWBICの利用を提案し,また,その算出方法を提案した.実際のコミュニティ調査を行い,サンプル数の少ないコミュニティ調査への適用性を確認する一方,事前分布の妥当性評価で用いたWBICの算出ではサンプル数の少なさに起因する課題も示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,コミュニティ調査の分析においてベイズ理論を適用して定式化されたベイジアンSEM(構造方程式モデリング)を利用する手法を提案した.これは,量的情報に質的情報を統合した分析を可能とすることに加え,データ数が少ない場合の分析を安定化させる効果もあるため,サンプル数が限られる小規模コミュニティへの調査などへの利用可能性が高まることが期待される.
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