研究課題/領域番号 |
21K18756
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
秋山 充良 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00302191)
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研究分担者 |
リム ソーポーケム 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (60801305)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | SFRC / 遠心成形 / せん断強度 / 寸法効果 / X線撮影 / ディジタル画像処理 / 省力化 / 鋼繊維 / 遠心成型 / 杭 / 鋼繊維補強コンクリート / せん断 / プレキャストコンクリート杭 / せん断耐力 / プレキャスト |
研究開始時の研究の概要 |
少子高齢化の進展に伴い,建設産業における人手不足が深刻化している.本研究は,プレキャスト杭部材の製作工程の省力化とその品質管理体制の自動化に貢献することを目的とする.具体的には,遠心成形工法の活用により,せん断補強鉄筋の配筋作業を不要にした鋼繊維補強コンクリート(SFRC)杭を製造し,かつ,X線とディジタル画像処理により,その部材耐荷力の品質を自動で管理する一連のシステムの構築を目指すものである.
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研究成果の概要 |
本研究では、実用的な条件下での遠心成形中空円形鋼繊維補強コンクリート(HSFRC)杭のせん断強度を調査し、せん断強度の算定式までを提案した。せん断強度と寸法効果を、せん断補強鉄筋の有無にかかわらず、HSFRC杭と従来の中空鉄筋コンクリート(HRC)杭について評価した。X線可視化により、成形後に鋼繊維が均等に分布し、円周方向に再配向され、せん断強度が向上することを明らかにした。0.5%の鋼繊維量でも、HSFRC杭はせん断補強HRC杭と同等のせん断強度を持つことを明らかにした。繊維の配向を考慮したせん断強度式は、既存式よりもHSFRC杭のせん断強度をより正確に予測することができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、遠心成形鋼繊維補強コンクリート(HSFRC)杭のせん断性能を向上させることを目的としている。HSFRC杭は、従来の中空鉄筋コンクリート杭(HRC)に比べ、少ない鋼繊維の使用量で優れたせん断強度と脆性破壊の緩和をもたらすことができる。本技術により、せん断補強鉄筋の配筋作業の大幅な削減が可能となり、昨今の建設分野における人手不足を補う効果が期待される。またX線技術とディジタル画像処理によりHSFRC杭内の鋼繊維を可視化することにも成功しており、鋼繊維の分布と配向を出荷前にX線により事前確認することにより、せん断強度に係るHSFRC杭の品質保証が自動化できる可能性も示している。
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