研究課題/領域番号 |
21K18773
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永井 大樹 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (70360724)
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研究分担者 |
藤田 昂志 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (80774471)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 低レイノルズ数 / 火星飛行機 / 柔軟膜翼 / 誘電エラストマー / 柔軟膜 / エラストマー / 非定常 / 飛行機 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は世界初の超小型の飛行機による火星飛行探査を目指している.火星の大気密度は地球と比較して1/100程度であるため,低レイノルズ数流れとなる.この低レイノルズ数環境下での飛行は,流れ場の突然の変化により揚抗比が急激に悪化することがよく知られており,飛行機の設計を困難にしている.これに対して,昆虫や鳥などは,同等のレイノルズ数環境下で容易に飛行しており,その飛行性能も十分高い. 本提案では,この生物を模倣した柔軟膜翼の研究開発を行うことを目的とし,さらに翼面上の流れ場を制御することにより,高次元の性能を有する飛行機の開発を目指す.
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研究成果の概要 |
この提案は、生物を模倣したフレキシブルかつ折り畳み可能な柔軟膜翼によって翼面上の流れ場を制御することにより、より高次元の性能を有する固定翼の飛行機の開発を目指している。そのため、まずは柔軟膜を用いた翼を作製し、風速による膜の変形が空力特性に及ぼす影響を非定常流れ場を可視化することで調査した。特に翼面上の複数枚の流れ場を取得し、それらを再結合することで非定常流れ場と膜振動の関係を明らかにした。もう一つは誘電エラストマーによる柔軟膜のアクティブ制御で、予ひずみが誘電エラストマー翼に与える影響を調査した。特に電圧による予ひずみを変化させた際の膜変形量を計測し、空力特性との関係性を調査した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本提案において生物を模倣した翼を有する超小型火星飛行機の実現性を示すことが出来れば,世界各国の惑星探査研究者たちを魅了し,様々なアイデアの探査機が派生的に検討されるなど,その世界に与えるインパクトは大きい.本提案ではその先鞭をつける意味で大きな意義を持つ. また本提案で火研究を行う柔軟膜翼は翼を極限まで薄く,柔軟性を持たせること(柔軟膜)ことにより,その空力特性を向上させ,ロバスト性も見込めるアイデアとなり,高高度無人機などの開発に大きく貢献するといえる.
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