研究課題/領域番号 |
21K18778
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
松井 信 静岡大学, 工学部, 准教授 (90547100)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | マルチパスセル / レーザーヘテロダイン干渉計 / プリカーサー / 高感度化 / レーザー吸収分光法 / レーザー干渉計 / 大気圏突入 / 衝撃波 / プリカーサ / レーザー診断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では衝撃波前後の電子密度分布を計測することでプリカーサ現象を解明し,大気圏突入機への加熱率予測の高精度化を目的とするものである.まず,レーザーヘテロダイン干渉計をベースとし,超高感度マルチパス化による広測定領域化及び直接位相計測による高時間分解能・高空間分解能化した計測システムを開発し,グロー放電,マイクロ波放電,アーク放電を用いて性能評価を行う.次にJAXA宇宙科学研究所及び調布航空宇宙センターに設置されている自由ピストン二段膜衝撃波管に適用し,衝撃波前後における電子密度分布測定を行い,流速とプリカーサ現象の関係について検証し,計算モデルの検証及び新たなモデル化を行う.
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研究成果の概要 |
本研究ではまずマルチパスセスにおける感度向上の上限を調べた.3.7×10^13ケースの光線追跡解析により5946倍感度向上が可能なセットを発見した.一方,実験で得られた感度向上の上限は1790倍±160であった.この違いは光学系アライメントの分解能で決まることがわかった.次にマルチパスセルを用いたレーザー干渉計の位相安定性を評価したところ,光路長の増加とともに安定性が低下し,光路長1260mmで87.4degであることがわかった.プリカーサー領域の電子密度測定には安定性を一桁以上下げる必要があり,パルス可によるマルチパスセル内での干渉を防ぐ必要があると考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マルチパスセルは汎用的な高感度化手法ではあるが感度向上は2桁程度がこれまでの上限であった.我々はミラー及びレーザー光の入射位置,角度を0.001mm,0.001degの精度で網羅的に変化させ,3.7×10^13パターンの光線追跡法により感度向上の上限を検証した.これにより75mmのミラーにより13510倍の感度向上が可能な組み合わせを発見した.また実験により光学系のアライメント分解能により感度上限が決まることを実証した.マルチパスセル自体は汎用的な計測法であり,この成果は多岐にわたる分野で応用可能である.
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