研究課題/領域番号 |
21K18783
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
生津 資大 京都先端科学大学, 工学部, 教授 (90347526)
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研究分担者 |
三宅 修吾 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (60743953)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 無欠陥単層カーボンナノチューブ / バンドル化 / 強度維持 / 高強度化 / サイズアップ / エンジニアリング材料 / カーボンナノチューブ / 強度 / 欠陥 / 破壊 / 単層カーボンナノチューブ / 引張試験 / MEMS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,複数の無欠陥単層カーボンナノチューブ(CNT)を人為的にバンドル状とし,MEMS援用SEM内強度計測システムを用いて単層CNTバンドルの界面の付着強度を定量計測するとともに,欠陥導入を防ぎながら無欠陥単層CNTをバンドル化すれば強度を維持できることを実証する.CNT間にアミド基やフェニル基等を化学修飾させ,界面付着強度の制御と高強度化(強度低下せず無欠陥単層CNTの強度を維持)のためのバンドル・ヤーン作製指針を提言する.
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研究成果の概要 |
本研究では,複数の無欠陥単層CNTを人為的にバンドル状とし,MEMS援用SEM内強度計測システムを用いて単層CNTバンドルの界面の付着強度を定量計測するとともに,欠陥導入を防ぎながら無欠陥単層CNTをバンドル化すれば強度を維持できることを実証した.具体的には,2本の無欠陥単層CNTをファンデルワールス力で欠陥導入させずにバンドル化し,強度維持に成功した.また,CNT間にアミド基やフェニル基等を化学修飾させ,界面付着強度の制御と高強度化のためのバンドル・ヤーン作製指針を提言することを目的とし,様々な条件で実験を行った結果,分散+アミド結合の条件が最も強度低下を抑制できることを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた2本の無欠陥単層CNTから成るバンドルCNTはヤング率ならびに強度ともに1本の無欠陥CNTとほぼ同値であった.この実験事実は,無欠陥単層CNT群を欠陥が導入されないように精密に注意深くバンドル化すれば,無欠陥単層CNT1本と同程度の機械的物性を維持したまま巨大化できる可能性を示したものであり,世界初の知見と考えられる.高強度を維持したまま巨大化する技術はこれからであり,その実現に一石を投じる強力な成果と言える.また,バンドルCNTの強度維持に最も適した科学プロセスの特定にも成功した.近い将来,バンドルCNTがエンジニアリング材料として実用されることが期待できる.
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