研究課題/領域番号 |
21K18796
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
木原 久美子 熊本高等専門学校, 生産システム工学系BCグループ, 准教授 (50622916)
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研究分担者 |
湯治 準一郎 熊本高等専門学校, 生産システム工学系APグループ, 教授 (80332104)
守屋 繁春 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 専任研究員 (00321828)
山田 明徳 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 准教授 (40378774)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 社会性昆虫 / 群行動 / 集団行動 / 経路選択 / 探索行動 / 渋滞 / 分業 / シロアリ |
研究開始時の研究の概要 |
人間社会では、どのように交通網を構成し渋滞を防ぎ災害への対策を重点強化するかという研究が行われているが未解決問題も多い。人間の集団移動は、大群で生活する社会性昆虫の活動と似ているようにも見えることから、本研究では問題の解決へ向けて、群れる生物の活動にヒントを得ようとするものである。地球上で膨大な量の個体が繁栄し成功している、捕食者のクロアリが持つ行動のアルゴリズムを「クロアリゴリズム」、被食者・分解者のシロアリが持つそれを「シロアリゴリズム」と定義する。一見同じに見える両者の集団行動に存在する異なるアルゴリズムの差異の抽出を行うことで、人間界の交通社会問題の解決に通じる糸口の探索を試みる。
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研究実績の概要 |
人間の集団移動は大群で生活する社会性昆虫の活動と似ているようにも見えることから、本研究では、代表的な社会性昆虫のクロアリとシロアリの行動を観測する事で、生物に共通する集団行動に関する知見を得ることを目的として研究を開始した。 社会性昆虫のシロアリとクロアリは、名前・外観・集団構成・行動から似た者同士と誤解されがちであるが、進化学的にも生態学的にも位置づけや働きが全 く異なる、似て非なる生物である。クロアリは捕食者であり、シロアリは被食者(被捕食者)である。そのため、実際に両者の行動を観察してみると、同じよう に見える場においても、明らかに異なる行動を示すことがわかった。 本年度は、昨年度に立ち上げた、これらの生物活動を定量的に観測するための系のプロトタイプで生じる問題点の抽出を行い、改善した。また、実際の生物活動を装置上で計測することを試みた。試行した結果得られたデータの解析を進めながら、観測系の改良を試みる。 なお、2022年度もコロナ感染症対策下における活動となったため、研究上必要な生物の収集や観察を行うために、予定していたフィールドでの活動やサンプリングは、全く行うことは出来なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、活動に制限がある状況が続いているため、当初予定の通りの生体のサンプリングや現地調査等には出向くことができて いない。サンプリングや現地調査先は島嶼域などの医療体制に制限がある地域であることから、慎重にタイミングを見て、調査・研究を進めたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の流行への対策を行いながら、可能な限りで先に取り組むことができる研究を先に回すなどの工夫を凝らして、研究を進める予定である。
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