研究課題/領域番号 |
21K18805
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
須藤 祐司 東北大学, 工学研究科, 教授 (80375196)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 抵抗の温度係数 / 相制御 / 比抵抗 / カルコゲナイド薄膜 / 高比抵抗合金 / 温度係数 / 高抵抗材料 / 相変化材料 / 相転移 / カルコゲナイド |
研究開始時の研究の概要 |
様々な電子デバイスの高性能化、安全性の向上、省エネルギー化の達成には、それらを駆動し制御する根幹を支える「抵抗器」の高精度化が必須であり、将来の情報化社会や省エネルギー社会の発展に向けては、広い温度範囲にて抵抗値が変化しない“ゼロ温度係数(TCR)”を持つ抵抗材が不可欠である。本研究では、ゼロTCRの実現に向け、相変化型カルコゲナイドが示す半導体相-金属相転移に着目し、相制御及び半導体/金属相界面制御を通して、材料が元来持っている「温度変化に伴って生じる電気抵抗の変化」という性質を示さない常識を打ち破る材料創成に挑む。
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研究成果の概要 |
様々な電子デバイスの高性能化、安全性の向上、省エネルギー化の達成には、それらを駆動し制御する根幹を支える抵抗器の高精度化が不可欠である。本研究では、材料の相制御及び相界面制御を通して、材料が元来持っている温度変化に伴って生じる電気抵抗の変化(温度係数:TCR)という性質を示さない常識を打ち破る材料創成を試みた。その結果、相変化型カルコゲナイド薄膜の半導体結晶と金属結晶の分率を制御することで極めて低いTCRを実現できることが分かった。更に、Fe-Cr-Al-Co合金において、不規則A2+規則B2二相分離組織により高比抵抗かつ低TCRを達成可能であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半導体相変化型薄膜や高比抵抗合金といった様々な材料の相および相界面の制御により、材料自身の抵抗の温度依存性を極限まで低減するための組織設計指針を示した本成果の学術的及び工業的な意義は高い。本研究において得られた、高比抵抗かつ極めて小さなTCRを示す実現する相変化型カルコゲナイド薄膜やFe―Cr-Al-Co系合金は、様々な抵抗器の更なる信頼性向上の実現を期待させるものであり、本研究で得られた成果は社会的にも意義深いと考えられる。
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