研究課題/領域番号 |
21K18808
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
植田 滋 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80359497)
|
研究分担者 |
LU XIN 東北大学, 工学研究科, 助教 (00781452)
佐々木 康 東北大学, 多元物質科学研究所, 学術研究員 (90281782)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
|
キーワード | アセチルアセトナート / 金属錯体 / 水素還元 / 低温製錬 / 金属リサイクル / Nd回収 / アセチルアセトン / 有機電解 / 勇気電解 / 有機金属水素物 / Nd / ネオジムアセチルアセトナート / 溶媒抽出分離 / 溶融塩電解 |
研究開始時の研究の概要 |
Ndの安定供給のために廃Nd磁石の効率的なリサイクルを進める必要がある。 本研究では廃Nd磁石中のNdを有機溶媒アセチルアセトンにより有機金属錯体であるNd(acac)3として抽出して、それの電解によりNd(acac)3を分離、さらに得られたNd(acac)3をガス化し、水素ガス還元することにより金属Ndの回収プロセスの開発を行うために、(a)Nd-Fe-B合金とアセチルアセトンを反応させ合金中のNdを有機金属錯体のNd(acac)3として分離すること、(b)得られたNd(acac)3を200℃以下の低温での水素還元で直接、Nd金属として回収することに挑戦する。
|
研究成果の概要 |
廃Nd磁石を構成するNd-Fe-B合金から金属Nd、あるいは酸化して得られたNd2O3をアチチルアセトンと反応させて、金属錯体ネオジウムアセチルアセトナート(Nd(acac)3)を生成し、それを還元することにより金属ネオジウムを回収することを本研究の目的の一つとして、Cu、Ni、Fe、Co、Mn、Nd系アセチルアセトナートの昇華と水素による還元実験を行った。Nd(acac)3は昇華と共に熱分解が進行し、生成するNdの酸化を防ぐ反応条件設定が必要であることが明らかになった。Cu(acac)2、Ni(acac)2、Fe(acac)3、Co(acac)3は還元により、金属薄膜を生成した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Cu, Ni, Fe, Coらの金属アセチルアセトナートを250℃前後の低温での水素還元により金属Cu, Ni, Fe, Coを得ることが可能であることを示した。 例えば(1)Ni(acac)2、Fe(acac)3、Cr(acac)3、などの混合ガスを水素還元することにより300℃以下の温度でFe-Cr-Niステンレス合金の製造。(2)Cu(acac)2とNi(acac)2の混合ガスを水素還元することにより通常は互に固溶しないFeとCuからなる完全固溶Fe-Cu合金の製造など、従来手法では困難あるいは不可能であった多くの合金系の製造が可能になり、新たな学問領域の展開が期待される。
|