研究課題/領域番号 |
21K18821
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
柿本 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40335089)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 環境発電 / 電子・電気材料 / 複合材料 / 焦電効果 / 圧電効果 / セラミックス |
研究開始時の研究の概要 |
環境振動や廃熱等の低品位エネルギーを使いやすいエネルギーに変換する研究は、脱炭素社会やSDGsの実現に寄与するもので、本研究では、セラミック材料がもつ優れた圧電性や焦電性に着眼した、新奇な有機・無機ハイブリッド材料を合成可能し、これまで捨てられてきた環境振動や廃熱をエネルギー変換するなど、卓越した工業的成果への発展も目論む研究を実施する。
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研究成果の概要 |
焦電性と圧電性を兼ね備えた新材料を各種合成し、外部から動的歪みを与えた場合の内部電位の可視化や界面の絶縁耐性の評価、振動力/焦電発電および電気熱量効果に関する各種評価試験を実施し、電流電圧出力特性の類似性と協奏メカニズムを明確にした。さらに、片持ち梁状の振動付与と比較して、振り子型の振動付与では圧電体のせん断変形モードが強く働くことなど、振動を付与する環境も上記の協奏現象に影響することを実測とシミュレーションで解析可能とし、圧電/焦電効果を組合せた新奇なバイナリーエネ変換材料の創成とその精密評価技術の獲得に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IoT社会を見据えた現在、電池不要化技術に関心が集まるが、出力源の偏在性や発生電力などに注目するあまり、基本となる電流と電圧の関係性についての科学的関心がいっそう希薄になってきた。そこで本研究では、環境発電に関して、電流と電圧の秩序ではなく、協奏に着眼し、温度差不要の熱発電と振動発電を同時に協奏させた新機軸のバイナリー創エネ材料の研究に挑戦した。材料工学以外にも特に機械工学的な観点から見たマルチタスク有限要素解析を進めることにより、受振特性と発電性能に優れる材料形状等の最適解も獲得したことで、扱い難い300℃以下の廃熱エネ変換など、卓越した工業的成果への発展が期待できる重要な知見を得た。
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