研究課題/領域番号 |
21K18856
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
吉田 朋子 大阪公立大学, 人工光合成研究センター, 教授 (90283415)
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研究分担者 |
山本 宗昭 大阪公立大学, 人工光合成研究センター, 特任助教 (50823712)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 液中プラズマ法 / 二酸化炭素還元 / 光触媒 / 金属ナノ粒子合成 / 液中プラズマ放電 / 銀クラスター・ナノ粒子 / in-situ 発光・光吸収測定 / 触媒調製法 / プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
プラズマ工学と触媒化学のユニークな融合により,液中プラズマ法を応用した独創的な触媒調製法を構築する.触媒反応に適した清浄表面を持つ金属ナノ粒子助触媒を高速合成し,そのサイズと形状,析出分布を制御する.この金属ナノ粒子助触媒を酸化ガリウムなどに安定化させた光触媒を用いて,人工光合成を進行させる.またFT-IR,XAFS,XPSなどの複合分光分析によって,反応中の助触媒の原子構造や化学・電子状態と,光触媒への反応分子吸着挙動や反応中間体をその場観察・評価する.最終的には,助触媒として使用する金属の種類,サイズ・形状,析出状態と,触媒活性との関連性を明らかにし,高機能光触媒の合理的設計指針を示す.
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研究成果の概要 |
水溶液中でのプラズマ放電を利用した銀ナノ粒子(Ag NP)合成を検討した.プラズマ発光スペクトルの測定から,Ag NPは高エネルギー粒子による電極のスパッタリングにより生成することが分かり,放電中の溶液の光吸収測定によってAg NPのサイズ制御を試みた.合成したAg NPを酸化ガリウム触媒に担持した試料を用いて,水による二酸化炭素還元反応を行ったところ,反応が進行したが, 触媒活性は反応時間と共に減少した.DR UV-visやTEM像測定により,光触媒反応中にAg NPの一部が凝集することが光触媒活性の低下をもたらすことが明らかとなり,光触媒設計のための基本的指針が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液中で生成するプラズマの特性を活かした独創的且つ新しい触媒調製法を構築し,助触媒の高度設計手法へと,世界に先駆けて展開を図るというチャレンジを行っている. (意義1)金属ナノ粒子合成法としての挑戦・特色は,ナノ粒子の凝集抑制のために従来使用された分散剤や配位子を利用しないことであり,触媒反応に適した清浄表面を持つナノ粒子助触媒を合成する点にある.(意義2)XAFS, FT-IR, 光吸収測定などの複合分析によって,助触媒の原子構造や化学・電子状態を評価することにより,「光触媒活性・反応メカニズムに及ぼす金属ナノ粒子担持効果」について単純明快な議論を展開する.
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