研究課題/領域番号 |
21K18860
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
則包 恭央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (50425740)
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研究分担者 |
吉川 佳広 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (30373294)
真部 研吾 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (80848656)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 光応答性材料 / 物質移動 / 物質輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
従来、分子や微粒子を配列させるためには、ディップコーティング、ディウェッティングやラビング等の手法が考案されてきたが、基板上の特定の位置への任意パターンの形成は困難だった。本研究では、光応答液滴をキャリアとして利用することで、流路や電極が不要な、光による物質運搬技術として、これまでにない革新的な物質輸送集積技術(フルイドロジスティクス)を開拓する。本研究によって液滴をキャリアとした光による物質運搬が実現すれば、分子・粒子の任意の2Dおよび3D集積化技術として発展が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、光応答液滴をキャリアとして利用することで、流路や電極が不要な、光による物質運搬技術として、これまでにない革新的な物質輸送集積技術(フルイドロジスティクス)を開拓することを目的とする。本研究によって液滴をキャリアとした光による物質運搬が実現すれば、分子・粒子の任意の2Dおよび3D集積化技術として発展が期待される。本研究プロジェクトでは、「分子・ナノ粒子等の輸送と集積化」、「正および負の走光性を示す分子系の構築」および「運搬・輸送現象の解明と効率的発現」の3つの目標について研究を実施する。 今年度は、まず、運搬・輸送現象の機構解明に関して研究を実施した。微粒子をプローブとし、アゾベンゼン誘導体と混合し、その混合体について各種分光法による物質運動解析を実施することで、微粒子の運動を観測することに成功した。さらに、液滴の運動・移動について表面張力およびラプラス圧によるモデルを構築し、光照射による液滴が移動する際に観測される形状変形現象の機構についての理解を深めた。また、光応答性化合物についての新規物質の探索を実施し、効率的な輸送に必要な分子デザインの指標を得ることに成功した。これまでの液滴移動可能な物質は紫外光応答する物質のみであったが、可視光に応答する化合物群について物質探索を行い、分子群の構築に成功した。また、移動現象に及ぼす固体表面の影響について検討を実施し、良好な表面の構築に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プローブ粒子による動的解析や新物質探索などについて順調に進捗しており、着実に研究結果を見出しつつあるため。
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今後の研究の推進方策 |
より定量的な運動解析を可能にするために、装置開発を含めた観測手法の改良を行い、適切なデータ取得を実施する予定である。また、新物質探索についても継続して実施する予定である。
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