研究課題/領域番号 |
21K18862
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西原 洋知 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (80400430)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 吸着 / グラフェン / ナノ多孔体 / ヒートポンプ / 多孔体 / 柔軟多孔体 / 気液相転移 / ナノスポンジ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、応力によりスポンジのように柔軟に変形するナノ多孔体を利用し、応力印加により細孔径を微小化させることで吸着を誘起する物理化学現象を世界で初めて達成することである。さらに、この原理に基づくヒートポンプの熱力学的モデルを構築し、エネルギー効率を最大化する材料設計や運転条件の試算を可能とする学理の構築を行う。
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研究成果の概要 |
カーボンメソスポンジ(CMS)等の柔軟ナノ多孔体における蒸気吸着の基礎データを蓄積できた。また、応力誘起型の水蒸気吸着を検討したところ、より細孔径の小さい材料が適していることが示唆された。このため、CMSのホットプレスによる細孔径の微小化を検討し、広い範囲での細孔径制御に成功した。また、材料探索の範囲を広げるため、積層数を変化させた材料の合成と基礎物性の検討や、別のタイプの単層グラフェン多孔体の検討も行った。本研究を通じてカーボン材料の柔軟性と吸着挙動との関係に関する学理が深められたため、気体分子を柔軟カーボン多孔体を利用して液化する新しい着想が生まれ、この技術に関する検討も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単層グラフェンナノ多孔体であるカーボンメソスポンジ、グラフェンメソスポンジといった新素材の吸着挙動に関する基礎データの取得ができました。特にカーボンメソスポンジは有機蒸気を大量に吸着することができ、環境浄化や有機蒸気の回収への利用が期待できます。また、カーボン多孔体の微小な穴(細孔)の大きさを2~7 nmの範囲で自在に制御できる技術も開発しました。これらの成果は低環境負荷のヒートポンプ等の技術開発に繋がることが期待されます。
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